令和2年都議会予算特別委員会_2/10 本気のTOKYO スマート・スクール・プロジェクト!

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都教育委員会では、都内小中高等学校のICT化を「TOKYO スマート・スクール・プロジェクト」と銘打ち、来年度に56億円を予算計上しています。

Q1. スマート・スクール・プロジェクトの開発方針を「クラウド・バイ・デフォルト」にするべき、かつ、既に都教育委員会が補助制度を設けて投資・支援している区市町村教育委員会のシステム開発との連続性を保つべき。

A1. 現在、都教育委員会は、T〇KY〇スマート・スクール・プロジェクトの一環となる学習系ネットワークシステムの更新において、クラウドサーピスを前提としたシステム構成を検討している。今後も、本プロジェクトの様々なシステム開発を行う際には、国のガイドラインを参考に、セキュリティの観点も踏まえつつ、クラウドの活用を検討対象としていく。区市町村に対しては、随時、都の開発方針や整備状況等、最新の情報を提供することで、円滑な開発や導入が進むよう支援していく。

行政はいまだに、セキュリティ面ではオンプレミス型が優れていると信じ込んでいます。しかしながら、ユーザー数の増加もあって、世界的にはクラウドサービスのセキュリティは十分高くなりつつあり(GmailとかAmazonとか、日常的に使ってますよね!)、かつ、教育系サービスは大抵クラウドベースで提供されます。文教委員会、そして平場でやり取りを重ねた結果、東京都教育委員会は、「クラウド・バイ・デフォルト」の方向性を今回初めて明言しました。

加えて、都職員の皆様の「行政ネットワークが外部と遮断されているため、web会議ができない」という声を踏まえ、早期改善を要望しました。

続いて、「GIGAスクール構想」の執行年の影響で、基礎自治体で一人一台端末整備が一気に進むことが予想される一方、ICTリテラシーの高くない自治体が整備を進めると、使えない端末を高価格で導入する、などの問題が既に発生してます。

Q2. 「GIGAスクール構想」の標準仕様書などを早期に区市町村に周知するべき、進捗は。

A. 「GIGAスクール構想」に関する学習用コンピュータ等の標準仕様書や、学校におけるICT環境整備に係る先行事例などの情報サイトについて、速やかにホームページで周知、続けて、先進的な取組を随時情報提供するなど、区市町村教育委員会を支援

都は、一人一台の端末の仕様について、本来、H31年度~02年度の2年間で実施する「ICT利活用モデル検証事業」の結果をもって通知する予定でいましたが、この結果を待つことなく、ICT環境整備に関する情報提供を開始しました。

加えて、エビデンスベースの教育改革、ひいてはEBPMのため、都がICT環境整備にリーダーシップを発揮することを要望しました。

続いて、行政の政策でありがちなのが、物を配って終わり(使われない)となることです。対策として、学校のICT環境整備を支援する「端末導入支援員」の配置が有効です。これを財政支援するべきと訴えてきた結果、先の会派の代表質問で予算化の答弁を得ることができました。

Q3. 端末導入支援員の待遇について心配の声がある。端末導入支援員の補助の内容を確認する。

A3. 1人あたりの人件費は年間800万円を想定しており、その4分の3である600万円を上限として補助する。

現実的な人件費を想定していることを確認しました。

加えて、「GIGAスクール構想」の対象外である都立学校生の端末整備に向けて、生活保護受給世帯に対する支援策の検討を、そして、昨今の休校措置を受けて、学校に行けない子どもに対する学習補償に学校ICTが役立つことがより多くの都民に共有されたことを踏まえ、不登校や学習障害の児童生徒の学ぶ権利のためにも、学校ICT化の積極的な推進、そして、専門家や民間企業などの多様な主体との連携を要望しました。

本質疑については、新聞記者の方から後日、重要な質疑でした、との応援メールをいただくとともに、都政新報(3/17付、一面)に取り上げられました!

3/17付、都政新報(1面)より引用

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