幼稚園(アーリー・ラーニング・センター)
建物は円形で、その中に剪定された、紅葉した樹木が美しい庭がありました。自然を感じながら安心して過ごせそうです。
小学校
廊下のロッカー。なんというか・・・自由!
日本の教育とは優先順位が違うことがわかります。
バケツの水をスポンジに含めて、大きなシリンダにためるリレー競争をしていました。競争に勝つために工夫できる箇所が多そうです。
その他施設
室内プール、シアター、テニスコート、人工芝のフィールド等がありました。校舎から出た場所で生徒達が出会うポイントがあったり、集まって話をしたり、一人で考えたりするための机や椅子、腰かけるのにちょうどいい段差等も、多く設けられていました。
室内プール 生徒達がミュージカル等を上演するシアター 人工芝を敷き詰めたフィールド 送迎バスはスマホのタッチで乗車を管理&親に連絡
総括
4回にわたってASIJの視察の報告をしてきましたが、ASIJの特徴と、日本の教育のあるべき姿に向けての改善提案を以下にまとめます。
・教育のあるべき姿を、児童生徒に関わる全員で考えて、常にアップデートしている
・知識習得に終わらせず、社会課題をきっかけに、改善策を提案・試作し、社会に働きかけるところまで、教師も環境もサポートしている(知識習得偏重にならないようにしている)
日本の知識偏重の教育を改めるには、大学入試を変える必要があると思っています。優秀(ここでは、与えられた知識の習得が得意であること)な生徒は、より多くの知識(教科書だけでは差が出ないので参考書の範囲まで出題するなど)を習得することを求められます。AO入試も増えてきましたが、従来通りの方法で優秀な生徒が集まる難関校といわれる学校は、導入に積極的ではありません。
知識以外の能力の測定方法が難しいという課題はありますが、自己決定して、主体的に社会に関われる子ども達を育てるためには、知識習得とアウトプットを繰り返す中で、必要だと思った知識を自ら学んだり、他者との協働に必要な各種スキルを習得する、そんな「深い学び」への転向が不可欠です。
学習指導要領の改訂に時間がかかるなか、N高等学校やS高等学校など、通信高校の制度を逆手に取る(知識習得の時間を最小限にとどめ、個々人がやりたい学習の時間を確保する)動きも出てきています。教育界が中から変われないなら外圧で変わるしかないのかもしれません。
今回、これからの学びのあるべき姿を見られたこと、そして、そのために必要なコストがおおよそわかったこと(1/4参照)は、大変勉強になりました。視察をコーディネートしていただいたアントレプレナーシップ・プログラム コーディネーターの鈴木良輔先生に心よりお礼申し上げます。これからの質疑に活かしてまいります。
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