ワイズスペンディングの徹底について
都政運営にあたっては、一刻の猶予もない少子化対策や、都市の強靭化など、積極的な施策展開が求められる一方で、財政の健全性を維持する必要があります。このため、知事は一期目より、ワイズスペンディングを掲げて取り組まれてきました。この結果、令和5年度の決算において、都の経常収支比率や公債費負担比率などは、都道府県平均と比べも良好な状況を維持しています。
Q 決算審査にあたって、8年間を振り返り、この間どのような財政運営を行ってきたのか、知事の見解を伺います。
A(知事)
○ これまで、2期、8年間の中で、新型コロナウイルス感染症との闘いや、東京2020大会の開催など、都政の歴史に残る数々の課題に対し、全力で取り組んできた。
○ 加えて、急速に進行する少子高齢化への対応や激甚化する災害への備えなど、「未来の東京」の実現に向けた施策をスピード感を持って展開してきた。
○ 一方で、東京大改革の旗印の下、事業の無駄をなくす取組を徹底し、8年間で8,100億円に及ぶ財源を生み出すなど、ワイズスペンディングの取組の強化を図ってきた。
○ また、都債の発行を抑制し、その残高を平成28年度末の4.7兆円から、令和5度末には3.7兆円へと減少させるなど、将来に備えた財政対応力も培ってきた。
○ 今後とも、こうした取組に更に磨きをかけることで、積極的な施策展開を支え得る強靭な財政基盤を堅持し、持続可能な財政運営を行っていく。
ワイズスペンディングを徹底し、積極的な施策展開と健全な財政の両立を成しえてきたことを確認しました。
事業評価におけるアウトカム視点の導入とEBPM
これを支える基盤として、私たちはかねてより、求めた効果が得られたか、というアウトカム視点の事業評価を求めてきました。特に要因が複数あるため評価が難しいとされてきた事案については、統計的手法が有効です。
Q そこで、令和6年度予算編成における評価制度の取組のポイントについて伺います。
A(財務局長)
〇 令和6年度予算編成では、例えば、プラスチックの分別収集拡大に向けた区市町村への補助制度の効果検証に際し、補助制度の活用の有無による収集量の差を統計的に分析するなど、データ分析を有効に活用することで、効果的な事業構築につなげた。
〇 また、新たに、政策連携団体の事業に着目した評価を導入し、政策評価、事業評価と一体的に実施することで、都庁グループ全体における事業の効果や効率性の向上を図った。
〇 今後とも、こうした取組に更に磨きをかけ、より成果重視の視点から、効率性・実効性の高い施策構築につなげていく。
補助制度の効果を統計的手法を用いて検証したり、政策連携団体も対象にした政策評価を行うなど、アウトカム視点の評価に取り組んでいることを確認しました。
さらに、評価結果を実効性の高い事業構築につなげていくとのことで、EBPMの取り組みが都においても進んでいることを高く評価します。
コメント