シモキタ園藝部を訪問

福島りえこ,都民ファーストの会.都議会議員,世田谷区 ブログ

11/28のAMは、八王子市選出の滝田やすひこ都議やその関係者の皆様と一緒に、区内の「シモキタ園藝部」を視察、3人いる代表理事のお一人で、ランドスケープデザイナーの三島由樹様よりご説明いただきました。

経緯

・三島様は、だんのはらの開かれた放課後デイサービスなどを手掛けてきた。

・2005年に小田急線の地下化が決まり、専門家として明治大学の小林正美先生を迎えるなどして「PR会議」が100回以上開かれる中で、シモキタ緑部会が発足、検討を進めた。
・当初の計画であった立体通路案は、中断という体裁になっている。

・下北沢で何をしたいか →「触れない緑から触れる緑へ」。そのためにも、自分たちが変わる(植物が扱えるようになる)。

・2020/3に園藝部が発足、2021/8に一社に移行
・(土からはじめたかったがNGだったので)芝生から種まきして緑地へと育ててきた。踏圧に強い植物を選定して野原化、近くの保育園の子供が走って道が形成

・拠点である「小屋」についても半年WSを実施、スケルトンからDIYした。

「みんなで造る」をコンセプトに、継続的な取り組みを目指す。

現状

・「実現したい想い」のある20人が出資、「協同労働」の形態で運営。


・造園のプロが在籍。地域の人や、他に仕事がある人が参加。7割程度が電車や自転車できて、3割程度が地域外から参加。地域内外や幅広い年代など多様性を大切にしている。
・部員は250名、現在の代表理事は、柏雅弘氏、関橋知己氏、三島由樹氏の3名。3名であることで、お願いやお詫びなど対外的なやり取りで最善の人ができる。任期も定めることで、コミュニティを属人化させない。
・例えば東北沢エリアであれば、毎月第2土曜日にプロ2人の作業を20人でやることで軽作業に。少人数で作業するとコスパ・タイパが優先されてしまうので、そうならないようにしている。PHモニタリング等でやりがいを実感できるようにしている。
・理事社員は時給、それ以外の部員はクーポンを受け取っている。頻繁に参加する人はクーポンが使いきれなくなり、知人に配る人が現れた。その結果、活動に加わる人がさらに増えるという予想外の効果があった。
・イベントも実施。例えば昨年は、植生調査を2回、虫取りを2回開催。
・(小田急から補助を受けていると誤解されるが)小田急から植栽管理を受託(3年契約、植栽管理の質は仕様で担保)するとともに、様々な事業(※)を通じて生まれた利益から、小田急に「小屋」の家賃を支払っている。

※ 全9回の担い手(エコガーデナー)育成プログラム(4万円)に、30[人/学期]が受講
  「古樹屋」(樹木のリサイクル)
  「小屋」でのお茶菓子、かき氷、ハーブティーの販売
  WSの開催(今回の説明会も参加費\5,000)
  コンポスト(飲食店からコーヒーの搾りかすなど持ち込み)から、たい肥を作成・販売
  養蜂して、蜂蜜を販売、等
  ・・・非専門家による「やってみたい」から事業が生まれている。

その他ポイント

・コミュニティ作りを目的化しない
・1人ひとり何がしたいのか、から事業が生まれる。
・三島さんには、委託費(2年間、コミュニティデザイン)が支払われているが、一貫して「やりすぎない」。デザインしすぎないでうまくいく素地をデザインする。

野原の視察

視察を終えて

 都政報告会での議論を起点に、都政においてグリーンインフラを推進してきました。豪雨対策だけでなくコミュニティ活性化にも貢献すると考えてきましたが、参加者の主体性にゆだねる大切さが改めてわかりました。

 「シモキタ園藝部」の取り組みは、私の理想に近いものでした。地元区でこのような取り組みがあることは大変心強いです。また、日本には自国の風土に適した、世界的にも評価されている造園技術があります。また、都立公園では参加型の取り組みが始まっています。グリーンインフラの推進においては、これらの資源を活かしていきたいと考えています。

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