今定例会は、私たちの任期中最後の定例議会となります。
振り返れば、私たち都民ファーストの会東京都議団は、これまで8年間にわたって、まさに都民ファーストの視点で、小池知事と共に、東京大改革を推し進めてきました。
1期目では、政党復活予算の廃止、政務活動費の見直しや費用弁償廃止などの議会改革、議員提案条例の制定など、都政の構造改革を主導してきました。また、コロナ禍のさなかにスタートした2期目では、都民の命と暮らしを守る対策を次々と提案し、都民にとって安全で安心できる形で東京2020大会を実現へと導きました。そして、予算構成の見直しの旗を振り、子育て政策をはじめとする未来への投資を大幅に拡大させ、保育園の待機児童実質ゼロの達成、保育士の処遇改善、第1子からの保育料無償化、018サポートなど、数多くの実績を上げてきました。
こうした動きは、今や国をもリードしています。そして、それらの取組は、ワイズスペンディングの徹底により、増税に頼ることなく、また他のサービスの低下も招くことなく予算を捻出し、実現してきたものです。
東京大改革
私たちが小池知事とともに全力で取り組んできた東京大改革については、このように大きな前進がありましたが、不安定で不確実な時代の中にあるいま、これまで進めてきた改革の歩みを礎にしながら、今後、東京をさらに発展させていくことが必要です。
Q これまでの東京大改革の取組の成果と今後の展望について、知事の見解を伺います。
A(知事)
○この間、チルドレンファーストや女性活躍、DXによる「手取り時間」創出など一人ひとりの
自己実現を全力で応援するとともに、社会を制度や仕組みから変えるべく太陽光発電設備等の
設置義務化やカスハラ条例など全国に先駆けた政策を推し進めてきた
○同時に、こうした積極的な施策展開を支えるため、ワイズスペンディングを徹底し、 九年間で
約九千四百億円もの新たな財源を生み出すなど、東京大改革に邁進
○そして、今、時代は極めて不確実で不安定。 だからこそ、私たちは縮こまるのではなく、もっ
と世界に目を向け、打って出るべき。
○東京みずからがゲームチェンジャーとなり我が国の持続的発展を牽引するという首都の使命
を果たすことで、ピンチをチャンスに変えていかなければならない
○引き続き、都民ファーストの理念を共有する改革派の皆様と共に、 世界一の都市・東京の実現
に全力を尽くしていく
環境
物価高騰対策(水道基本料金)
近年、過去に例のない豪雨や、猛暑など「地球沸騰化」とまでいわれる危機的な状況になっています。私たちは、災害級とも呼べる暑さから都民の命を守るべく、クーリングシェルターの活用支援や、教育現場における暑さ対策支援など、数多くの提案を行ってきました。
また、適度に体を動かしたり、入浴するなどの暑熱順化の取組も有効とされていますが、物価の高騰により、これらの対策や、エアコンの利用を控える都民も多いのが現状です。今般私たちの求めに応じ、物価高騰と暑さ対策に資する東京水道の一般家庭向け基本料金の無償化のための補正予算案が提出されました。
Q 今回の補正予算案は、一般会計が必要な事業費を水道事業会計に支出する方式が取られていて、迅速果敢な決断に感謝するものですが、改めて都民の命を守るための光熱水費低減に向けた、東京水道の一般家庭向け基本料金無償化について、知事の決意を伺います。
A (知事)
○ 物価高騰の影響により実質賃金がマイナスの状況が続く中、都民の命と健康と暮らしを守っていく。
○ こうした思いを胸に、今夏に予想される猛暑において、暮らしへの不安から都民がエアコン等の利用を控えることのないよう、暑さ対策にも資するスピード感のある取組を実施する。
○具体的には、今夏に限った臨時的な特別措置として都民の光熱水費の軽減につながるよう、水道料金の基本料金を無償とする。
○実施に当たっては、水道事業の持続可能性を確保し、その経営に影響を与えないよう、歳入歳出の精査により捻出した一般会計の財源を活用する。
○ こうした大胆かつ効果的な取組を迅速に行うことで今夏に予想される猛暑においても、都民が安心して暮らせる環境を確保していく。
暑さ対策の推進
エッセンシャルワーカーへの暑さ対策も重要です。全国の職場における熱中症の死亡数は、昨年まで3年連続で30人を超えており、熱中症による労働災害は、今後も増加することが懸念されます。特にエッセンシャルワーカーは、高温環境下で作業せざるを得ない方も多く、雇用する事業者や業界団体は、徹底した熱中症対策の体制整備に迫られています。
Q そこで、都は、関係団体とも連携し、エッセンシャルワーカーなど事業者等に向けた暑さ対策を強化するべきだと考えますが、見解を伺います。
A (環境局長)
◯都民生活を支えるエッセンシャルワーカーが、快適に働けるよう関係団体と連携し取り組むことが重要
◯このため都は、区市町村と連携したファン付きベストの購入支援など、従事者を熱中症から守る取組を実施
◯今年度はさらに、事業者等が適切な暑さ対策を行うためのノウハウを学ぶ講習会を開催するほか、業界団体に専門家を派遣し、業務特性等を踏まえた業界ならではの暑さ対策のガイドラインの作成を後押し。その際、リスクを検知するデバイスを現場の担い手に配布し、熱中症の未然防止に繋げていく
◯これらを暑さが本格化する前から行い、暑熱環境下で働く労働者を守っていく
都立学校の暑さ対策
学校現場における暑さ対策も重要です。本年3月の予算特別委員会の私たちの代表質問において、都立学校における熱中症対策を強化するとの答弁がありました。すでに東京では真夏日も記録する中で、学校では屋外の活動が活発に行われています。
Q この夏の猛暑に間に合うよう、都立学校における暑さ対策を速やかに実施すべきと考えますが、見解を伺います。
A(教育長)
○ 学校の建物の外や屋内において安全で安心な環境の下、教育を行うことは重要
○ 都教育委員会は、今年度、二つの都立学校で校庭や運動スペースの横に日よけをモデル的に設置し効果検証
○ 全ての都立学校に暑さ指数の測定器などの導入を進めている。これに加え、生徒等に、体温の上昇を知らせる腕時計型の機器を配布し、効果検証
○ これらにより、都立学校の熱中症対策を強化
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