視察2日目(7/10)は9:00に宿泊先を出発、10:00に「こどもの森幼稚園」に着きました。
園庭で過ごす子供達の視察
まず小一時間ほど、子供達が遊ぶ様子を見ました。園内は傾斜があり、滑り台などがあるだけでなく歩き回ることで自然に体幹が鍛えられるそうです。この日は年長さんは飯ごう炊飯のための火起こしを、年中・年小さんは包丁で食材を切り、カレーを作る、とのことでした。
私は火起こしをする年長さんをずっと見ていましたが、何度消えてもあきらめず、また二人一組で作業するのですが、二人が協力すること、交代で作業をする様子が印象的でした。年中・年小さんは、年長さんになって火起こしをできることを楽しみにしている、ということです。





















(子供達の写真の撮影と使用の許可をいただいています)
「信州やまほいく認定園の自然保育について」(仁科里佳子 園長、宮崎温 副園長)
続いて、室内に移動し、説明を受けました。
・2才以上54名が通園。
・1983年~、内田夫婦が6名の子どもの保育を開始。これまで卒業生は800人。
・スタッフの半数は元保護者(共育)。
・四季を感じることを大切にしている。
・参観日ではなく参加日を年3回実施、保護者も泥んこになる。
・卒業生(23才)3名と最近、会う機会があった。一人は医療関係、一人は豊橋で建築や設備関係、一人は鉄塔での作業から起業へ。3人とも人の役に立ちたい、先輩から受けた恩を後輩に与えたい、という点で一致。










Q&A
総務委員会委員長として司会を務めました。


Q やまほいくのデメリットは?
A いわゆる小1の壁。それまで自由にやれていたのに、前へならえ、40分授業などに抵抗がある場合があるが、10才を過ぎると、自分らしく成長し、園にも良く戻ってくるので話も聞いている。
Q グリーンヒルズ小中学校への進学状況は?
A 2004年に開校、定員60名に対して生徒は半数程度。バカロレア教育などを導入して探究心を育む教育にしていきたい。こどもの森幼稚園から2-3名しか進学しない理由は、もっと大人数の環境で育てたい、学力をつけたい、公立では給食がある、など。
Q 移住と定着の割合は?
A コロナ禍で増えた。教育移住は2割程度か。比較対象として富裕層の別荘としての移住もあるが、教育目的の移住は、定住につながる。
Q 発達障害のための加配など課題はあるのか?
A 療育と半々で通う子供も増えてきている印象。
Q 23区ならなにができるか?
A 落ち葉を見たとして、何を感じるかが大事。人の在り方や質。
昨日偶然だが、都内の保育人材との意見交換を実施。暑さ対策を求めていたが、公園にミストや遮光ネットを設置することは有効だと思う。
Q 意識の高い保護者が多いと想像するが、関係は?
A 共に考える。信念をもって取り組んでいる。
Q 馴染めない子もいるのでは?
A 慣れていく
Q 経営に保護者が参画するようになったきっかけは?
A 経営難。子供は大学四年生、高校三年生になっているが、保育園で過ごしていた期間は楽しかった。家族的な園だと思う。
Q 「信州やまほいく制度」をどう思うか?
A それ以前からやっていた。ネームバリューになる。
Q (福島)やまほいくの成果(エビデンス)は?
A 卒園後をたどるのが難しい。専門家とともに、連絡が取れる範囲に呼び掛けて行った調査をこども環境学会で発表(以下)。


Q(福島) 学会発表のインパクトは?
A そこまで話題ではないが、汐見稔幸先生が、方々で話してくれていると聞いている。
Q 保育者に有資格者は通常より多く必要か?
A 正社員8名+4-5名で運営。保育士もしくは幼稚園教諭の有資格者+看護師。
Q 必要な支援は?
A 幼稚園の多くは補助金をもらい認定こども園になっている。「こどもの森保育園」は移行が難しく認可外のままだが、チーム保育のため、普通より多めの人員を配置している。
(昨日の話では)都内では、療育の相談が2年待ちと聞くが、それでは卒園してしまうのでは。
Q (都職員)先行しているからこそのEBPMは必要なので、こども環境学会での発表は貴重。3年間の子どもの変化は?
A 保育は一人ひとり違うと思うが、保護者からは、思いやり、優しさ、記憶、社会の役に立ちたいという思いなどを聞く。
福島りえこの感想
かねてより、子供・若者の成長に遊び、それも子供同士の遊びが重要であり、さらには昨今の子育て環境においては、十分遊べない状況にあることを課題だと考えてきました。都も体験や遊びの重要性に着目しています(ちなみに、私が特に問題だと思っているのが、社会性を育むといわれる、小学生3~4年生相当の「ギャング・エイジ」における遊びが中学受験などにより損なわれていることです)。
昨日、長野県庁にて担当者から説明を受けた際に、子供の非認知能力の向上を目的とした「信州やまほいく」が、現時点でエビデンスが十分ではなくても、長野県も保護者もその大切さを実感して継続されているということが印象的でした。実際に現場を見るとともに長期的に取り組んできた事業者の声を実際に聞いた私の印象は、都民ファーストの会の後押しで、都が設置を後押しした「プレイパーク」と目指す方向が同じである、ということです。
その後都職員とも話をしましたが、ポスター発表ではありますが、長く取り組んできたからこそできる調査について知れたことは大変有意義でした(都職員も探していたけど初めてみた、とのことです)。私も都議会で何度も日本財団の調査を引用していますが、事業者の方も「こどもの森保育園」で育った子供達の特長として「社会の役に立ちたい」という想いが育まれることをあることを挙げておられました。大変重要です。
今回の視察を通じて、「すくわくナビゲータ園」制度や「プレイパーク」の推進などの取り組みの方向性が都内の子供達の育ちに対して良い効果をもたらすであろうと改めて信じることができるするとともに、都立公園など都内の自然の積極的な活用も検討するべきこと、議員も都職員もエビデンスを重要であると考えていることがわかりました。中学受験の割合が高まるという大きな流れがあるなかで、保護者が安心して子供を(塾ではなくて)遊びに行くよう送り出せるためにも、エビデンスの収集は不可欠であると考えます。



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