「プログラミング教育」に対する質疑についてのご報告

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議会の谷間ですが、質問によって進んでいることをいくつかご報告します。

「平成31年第一回定例会」の「文教委員会」の教育庁に対する質疑で、2020年から必修化する小学校のプログラミング教育の教材開発の質の向上のため、小金井市立前原小学校(※1)や、福井県鯖江市(※2)の事例に謙虚に(※3)学ぶよう強く求めました。

※1 総務省の「次世代学校ICT環境実証事業」で先行、総合の時間などを活用し、概念理解にとどまらない、コーディングを含む、使えるプログラミング教育を実践
https://wohl-yz.net/archives/580

※2 「Ichigo-Jam」の開発者であり、鯖江市のICT戦略を牽引した福野泰介氏のアドバイスのもと、先行的にクラブ活動でプログラミング教育を実施、この知見を踏まえて今年度より、全小学校で授業化

※3 前原小は都内にあるにも関わらず、都教委は一度も視察に行っていなかった

都は、都内75校を研究校に指定、民間企業と連携し、H30~31年度の2年間をかけて、独自に教材を開発していますが、その内容は、私が考えるプログラミング教育とは異なっていました。その違和感がはっきりしたのは、前原小学校を視察したときです。生徒たちは、一般的には英語に習熟していない小学生には難しいであろうと思われがちな、テキストベースのコーディングに取り組み、「マインクラフト」や「ロボホン」など、そのまま与えたら遊び道具になってしまいそうなツールを、生徒同士相談をしながら、目的達成にむけて確実にブラッシュアップをしていました。また、年配の教員も掲示物を多用するなど工夫しながら指導されていました。

具体的な違いは以下の通りです。

(都の開発する教材⇔)前原小学校
1 教科と絡めた概念の理解にとどまる⇔具体的作業を通じてプログラミングでできること、可能性に気づく(※4)
2 ウォーターフォール⇔アジャイル(トライアンドエラーの機会が多い)
3 より共創的(仲間と作る、見せてフィードバックを受ける)
4 受動的⇔能動的(課題を、教科の単元の理解と無理に絡めなくて良いので、課題解決方法の自由度が高い)
5 あくまでも教科の一部⇔朝の会(で収集した情報でクラスの状態を把握)など、常時利用

子供はもちろん、教師の能力を信じたからこそできる、そして、昨今の教育で体験が難しいトライアンドエラーができるというプログラミングの特徴を生かした、主体的、かつ、プログラミングの本当の楽しさに気づける教育が、確かに実現できていました。

※4 文科省の手引きの第2版でも、教科とは別にプログラミング教育に取り組める、「C分類」が強化されています。
「小学校プログラミング教育の手引」の改訂(第二版)について

質疑の結果、都教育委員会は、初めて小金井市立前原小学校を訪問し情報交換をした結果、今後、都内小学校に事例紹介する際に、前原小学校の事例を先行事例として盛り込むことを約束しました。加えて、今年度中に、福井県鯖江市にも視察に行くことも決定しています。

新しい教育だからこそ、先駆者に謙虚に学び、その意義や価値を正しく理解したうえで、子ども達の教育にあたるのが教育者の姿だと思います。「プログラミング教育」について、継続してフォローしてまいります。

日本の就労世代、デジタル技能の訓練不足 OECD報告書
「教育現場の課題も多い。日本は授業でタブレット端末などのIT機器を利用する割合は最低水準で、IT関連の訓練が必要な教員の割合は80%と最も高かった。欧米では初等教育の段階からプログラミングを授業に取り入れている学校もある。デジタル人材の育成強化に向けて、社会全体での取り組みが必要になる。」

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