地域コミュニティ活性化に関する意見交換

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地域コミュニティの活性化は、私が都議会議員として取り組みたい事項のうちの一つです。

「地域コミュニティの活性化」を政策の柱のひとつにした理由

30歳で出産するまでは、自宅と職場の往復、そして職場の仲間との付き合いが全てでした。しかしながら出産・子育てを経て、地域のママ友をはじめ交流関係が広がり、多様かつ豊かな価値観に触れるとともに、助け合える仲間が地域にいる暮らしやすさ・楽しさに気付きました。悩みや困りごとは1/2に、喜びは2倍になる、と言ったらよいでしょうか。

一方、私は関東圏に住む両親から子育ての支援を得ることができましたが、両親が遠くに住んでいて、またパートナーが時間の融通の利かない職業についている同僚が、仕事と子育ての両立に大変苦労している様子も目にしてきました。

加えて、家庭と育児をパートナーに任せている男性同僚が、職場で過ごす時間が長すぎるあまりコミュニティどころか家庭で(特に子供の進学先について)発言権がない様子や、リタイアに先立つ役職定年でさえ、職場での居場所がなくなる様子も、しばしば目にしてきました。

ここから学んだことは、

・一つのコミュニティ(例えば職場)に依存しすぎると、そのコミュニティの評価(例えば職場の評価)や価値観に縛られてしまい、またそのコミュニティ以外に居場所がなくなる
・人は弱者になったとき(例えば子育て)にコミュニティの必要性に気づけるが、それまでは(例えば配偶者による支援があるなかで仕事に従事)なかなか気づけない。このため、支え手が慢性的に不足するとともに、必要性を感じて(例えばリタイアしてから)からコミュニティを求めても、入れなかったりする

などです。

そこで解決策として、より多くの人が現役時から複数のコミュニティに所属し、多様な価値観を学び視野が広げるとともに、支え手として貢献するような社会を考えました。血縁に頼らないコミュニティがあれば、子育てもしやすく、そして高齢者としても暮らやすい街になると考えました。

そして、まずは自分が経験するためにも、私は当時住んでいた中央区の「虹のサービス」の会員となり、地域の高齢者を週1でお手伝いする活動を3年弱、2012年に世田谷区に転出するまで継続しました。

「地域コミュニティの活性化」に関するこの日の意見交換

前置きが長くなりましたが、12/27は「地域コミュニティの活性化」について、世田谷代田にて「ものこと祭り」を主催者様にお会いし、既存(かつ高齢化が進む)の町会・自治会商店街支援に加えて、より多くの方がコミュニティに関われるようにするための支援策について意見交換させていただきました。結論からいうと、仕組みではなく人の想いが大切で、主体的能動的な取り組みと補助金は相性が悪いということに気づくことができました。

・半径2kmの暮らしをよくしたい(コミュニティ活性化や町づくりというモチベーションとは異なるい)、助け合いの心地よさ、ワクワクのおすそ分けをしたいという動機
仕組みでは広がらない、皆が自分事として気づけるかどうか(例えば「シャッター商店街になるとどうしてダメなのか」について腑に落ちる必要がある)、活動を通じてコミュニティの価値に気づく機会を増やしたい
・これが良い、とPRしてしまうと、否定されていると感じる人もいる
・消防団、ボランティア、PTA、SAPなど、説教感がでがち
・年一度のイベントから、日常化(一日子供店長等、お店の裏側を知る)にシフトしたい、(社会の子供ではなく)身近な子供に自信をもってもらいたい。
・街づくりコンサルやアドバイザーは、補助金の貰い方を知ってる人
補助金をもらうと、その枠に当てはめるために活動の性格が変わる(区内に住んでいないからダメ、商店街に所属していないからダメなど)、様々条件をつけなければならないのは理解しているが、制度は使わないことで、自由を確保(有志、ボランティア、自ら出資などにより活動することで自由を確保)
・商店街は展望が描けるが、町会や商店街は自分でも難しい。

「価値観」についての意見交換

意見交換は、価値観にも及びました。

生産者や販売者と消費者との関係を、「安くすれば買ってやる」のではなく「自分で作らないから分けてもらう」に変えたい
・青森の減農薬の農家と世田谷区民をつなげる取り組み(代田タンボ)をはじめた。サブスクリプションにすることで農家の収入が安定し、農薬をつかうお米と価格的にも同等になる。平時に関係性をつくることで、災害で物流が止まったときに頼りになる、という意識もある。
漠然とした社会不安について、学業で成績をつけられたり、仕事で指示を受けて働いたりする経験しかなく、自信がない人が増えていることが原因。健康であればなんとかなるという経験をすることで、不安がなくなるのでは。

コミュニティ・タスクのマッチングライブラリーに関して

コミュニティに関する意見交換のなかで、一部の人に仕事が偏りやすいこと、その理由として、業務の割り当てを行うにあたり、予定を知っている仲間に声をかけてしまうこと、一方、業務が重くて現役世代が参加しづらいことなどがわかっています。

一方、Uber eatsに体表される、隙間時間と仕事をマッチングするシェアリング・エコノミーが広がり通あります。このような仕組みを使えば、地域活動にもより多くの人が関われると考えています。これについて意見を伺いました。

Q予定を知っている仲間で回すのではなく、より多くの人が関わるためには、短時間のお手伝いを取り込んでいく必要がある。その場合に大変なのは予定の調整であり、(Uberが構築しているような)デジタルを活用したマッチングが有効と考える。東京2020大会のボランティア管理システムのオープンライブラリー化などはどうか。

A面白い提案だが、ライブラリーも管理者が必要。管理をやりたいかと聞かれればNO。

ライブラリーのメンテナンスも含めて、都の担当者と意見交換を深めます。

制度について

補助金ではないコミュニティ活性化の支援の仕方として、制度の緩和はあるかもしれない、とのことでした。

・農大前の広場で、地元の飲食店が出店をするような取り組みをしたい。屋台は、平日5日以内(手洗い・おしぼりがない代わりに、直前の加熱が必要)。一方、5日を超えると、営業行為とみなされ、保健所の許可とキッチンカーが必要になる。ハードルが高い。

ご経験に基づく貴重な意見を伺うことができました。

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