産業労働局 事務事業質疑① ~ミドル、氷河期の再就職支援

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11/19の午後は、産業労働局の事務事業質疑がありました。通常の委員会質疑では、基本的に、都が提案する案件、または都民の陳情や請願しか議論できませんが(例外的に、全会派一致での意見書提出または議員提案条例があります)、事務事業質疑では、担当局の全事業に関して質疑ができます。

私が都議会議員として取り組みたい領域は、これまでも述べてきたように以下の3領域であり、「1.女性をはじめマイノリティも活躍できる環境の実現」のために経済港湾委員会への所属を希望しました。

1.女性をはじめマイノリティも活躍できる環境の実現
2.次世代を生き抜く力につながる教育の推進
3.血縁に頼らないコミュニティの活性化

再就職支援

就職氷河期によって多くの非正規雇用者や失業者が生まれ、経済面に課題を抱えていることが明らかだったにも関わらず、永らく対策はされてきませんでした。国は、2019年の秋に、就職氷河期世代支援プログラムを開始、都も、第4回定例会の我が会派の中山ひろゆき議員の質疑を受け、氷河期世代の方が派遣先企業において正規雇用を目指す事業など、新たな支援プログラムの検討に着手しました。

Q マッチングと職場内実習を経て正規雇用に結びつける「ミドルワークチャレンジ事業」と、非正規雇用の正規化を目指し、2週間の職務実習を経て正規雇用に結びつける「東京しごと塾事業」の3年間の実績と具体的な就労先について伺う。

A 「ミドルワークチャレンジ事業」は、平成30年度の事業開始以降419名が参加、うち264名が就職、主な就職先は情報通信業、サービス業、卸売・小売業。「東京しごと塾」は、平成30年度の事業開始以降353名が参加、223名が就職、主な就職先はサービス業、情報通信業、卸売・小売業。

経験がなかった人に業務を体験し、知っていただくことで、情報通信産業等、これから伸びる産業への就労につなげているということ。コロナ禍が落ち着いた後の一層の拡充を求めました。

Q 今年度から開始した、氷河期世代を対象に、研修後に1か月の派遣を経て、正規雇用に結びつける「就職氷河期世代キャリア・チャレンジ」の取組状況を伺う。

A 就職氷河期世代キャリア・チャレンジは、10月末現在で既に当初の計画を大幅に上回る583名の方が派遣登録、登録した方々の希望に応じて、専任のキャリアアドバイザーによるカウンセリングや、IT、福祉・介護など様々な企業とのマッチングを実施。派遣先が決定した方は58名、正社員としての雇用が決定した方は2名。

事業開始から4か月ということで、実績がでてくるのはこれからです。継続実施を求めました。

加えて、同じ産業労働局が取り組む、漁業人材確保、東京都交通局が取り組む、都営バスの運転手募集もあります。異なる素養が求められる多様な選択肢を用意することで、より多くの人材の受け入れにつながると考え、関連部署の情報交換と連携を求めました。

コロナ禍における緊急就職支援

Q コロナ禍を踏まえ雇用緊急対策として実施した、労働者派遣スキームを活用した「雇用安定化就業支援事業」の実績について伺う。

A 10月末現在で655名が派遣登録、うち55名の方はITや建設などの企業への派遣が決定。

早期の対応を評価する。カウンセリングや就職準備等のセミナー、就職面接会までを短期間で集中して行う「就職1dayトライ」なども開始します。重要な施策であり、申し込み状況によっては枠の拡大も含め、丁寧に取り組んでいただくことを要望しました

加えて、これらの取組みが、いずれも、人手不足の産業につなぐという内容で成果をあげている一方で、来は、JOB型、すなわち、これまで担ってきた業務の専門性を磨き、その分野で再雇用されるのが、理想だと考えていること、国の雇用制度の課題はあるものの、最大の生産年齢人口を抱える都が、専門性を高める学びなおしの場を提供し、就労実績を作ることで、国の施策にも影響を与えられる可能性と、今後への期待を述べました。

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