7/20の午後は、総務委員会で、以下の教育施設を(少し超過しましたが)各1時間ほど視察しました。
東京都立産業技術高等専門学校(品川キャンパス)
東京都立産業技術大学院大学(品川シーサイドキャンパス)
いずれも、手を動かすことを重視したカリキュラムになっています。特に後者は、主体的に学ぶ人のための学校です。「子供を笑顔にするプロジェクト」の視察でも述べましたが、課題設定をして、解決策の考案に知識を用い、そして手を動かしてみて結果を自分の責任で引き受ける経験を経て、学習の意味が高まると考えています。
両学校ともに、試作やPBLを大切にしています。今回の視察をきっかけに、手を動かすことの意味や効果を認識しているはずの両校に定量化に取り組んでいただき、知識偏重の教育の是正につなげられないか、と思い、やり取りを重ねています。
東京都立産業技術高等専門学校(品川キャンパス)
・1クラス40名×8クラス=320名、全体1604名(うち女子198名)
スマートスタジオの設置
・ソフト(コンピューター)とハード(CAD、3Dプリンタ)を統合・評価(モノゴトを作る)
コンピューターサイエンスと倫理が基礎
・「情報設計」「情報セキュリティ設計」「ICT設計」に展開
・「未来の東京戦略」のP108「デジタルものづくり技術者を育成」に相当
・弁護士会による裁判事例の紹介を通じて倫理を学ぶ
社会と協働
・2015年以降、21社と連携。
・技術の習得だけでなく、ひとのため世の中のための「クリエイティブエンジニアリング」を目指す。
・マレーシア工科大学と組めている(評価されている)
・中学生に向けたセキュリティ勉強会を開催(社会貢献)
採用企業例
・デジタル人材の役割が「保守・点検」から「先端人材」へと変わるとともに、大学における育成では足りなくなっている。
・ShownetやD-1グランプリ(シスコ)に18歳で参加、活躍する例も。
社会人のリスキリングを支援
・「未来の東京戦略」のP85「リスキリング教育」に相当
・教師に加え22歳の卒業生も講師に
ものづくり技能DX化
・旋盤の様子をマルチアングルからカメラ撮影、大型ディスプレイで表示→見える化による技能伝承
東京都立産業技術大学院大学(品川シーサイドキャンパス)
・高度専門職業人の育成と、産業振興に関わるシンクタンク機能
・事業設計工学(20名)、情報アーキテクチャ(40名)、創造技術(40名)から構成
・大学が「研究力」を育成するに対し、東京都立産業技術大学院大学では「実践力」を育成。2年で40単位、PBLを重視、内部質保証システム(外部人材による運営諮問会議)がある。
・入学者の8割が社会人で、修士号、博士号を有するものもいる。年齢構成は30代が中心。
・修了生の進路は、企業内ステップアップ、新規事業の立ち上げ、事業継承、スタートアップなど、様々。
・20代の教育では不足を感じ、時間とお金をかけて参加しているため真剣
・社会人も学びやすいように、LMS(Learning Management System:クラウドで授業コンテンツ配布、レポート提出管理等)、2年間の授業料で3年をかけて履修が可能、直近5年間の単位の算入の許可、全授業のオンデマンド配信などの仕組みを導入
・メタコンピテンシー(コミュニケーション能力、継続的学修と研究の能力、チーム活動)を獲得
・能力評価は5段階で実施
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