「令和5年都議会第1回定例会」予算特別委員会~総括代表質疑「評価・検証」

都議会議員,福島りえこ,世田谷区ブログ

ワイズスペンディング

 令和5年度予算案は、代表質問でも取り上げた通り、東京の未来を見据え、日本を牽引する予算となっています。
 一方、都税収入が好調な状況から「東京だからできる」とか、「自治体間の格差が広がる」、「東京富裕論につながる」などの声も聞かれますが、こうした積極的な施策展開を支えているのは、知事が就任以来進めてきた「東京大改革」に他なりません。

Q 東京大改革の旗の下、未来を見据えた財政運営にどのように取り組んできたのか、知事の見解を伺います。

A(小池知事)
 知事就任以来、東京大改革の信念を掲げ、「ワイズスペンディング」の取組を徹底し、強固な財政基盤の堅持に取り組んできた。
 具体的には、約五千ある全ての事業に終期を設け、徹底的な見直しを行うなど、評価制度の 充実を図り、7年間で6900億円の財源確保につなげた。 また、都債の発行抑制により、 都民一人当たり残高は、平成28年度の43万円から令和5年度末には34万円へ 減少する見込みである。
 こうした不断の見直しを重ねたからこそ、都民にとって真に必要な施策を積極的に講じることが可能となった。今後とも、改革の歩みを止めることなく、東京を世界の中でも輝き続ける都市へと昇華させていく。

政策評価・事業評価について

 予算編成の一環として、都は昨年度から、目標の達成度や外部有識者の意見を踏まえ、新たな事業の構築など施策全体の方向性を評価する「政策評価」と、一つひとつの事業を検証 し効率性・実効性を向上させる「事業評価」を一体的に実施しています。
 私たちはこれに対し、統計的な分析手法の導入、いわゆるEBPMの推進を求めてきました。解決したい課題の多くは複数の要因が影響しており、これらを切り分け、個別事業の効果を図る方法として、統計分析は欠かせません。
 都は、令和5年度予算編成の政策評価において、外部有識者の意見を取り入れつつ、回帰分析や共分散分析など、専門的な統計分析に新たに取り組みました。私たちの要望により、大きな一歩を踏み出したと評価しております。
 国家予算並の予算を扱う東京都が、 政策評価におけるデータ分析の取組に加え、分析をしたという事実をしっかりと発信していくことは、国内のEBPMの推進に大きな意義を持つと考えます。

Q令和5年度予算編成の政策評価で実施したデータ分析の結果について、都庁内や都民に対して伝えることで、こうした取り組みをさらに広げていくべきと考えますが、都の見解を伺います。(財務局)

A(財務局長)
 令和5年度予算編成では、政策評価における事業の効果検証に際し、各分野の有識者からの意見の聴取に加え、行政管理等の専門家からデータを用いた合理的な分析手法についても助言を受け、統計的に有意な差があるかを検証するなど、より客観性の高い評価に取り組んだ。
 こうした取組を継続的に実施することはもとより、より成果重視の視点から、 実効性・効率性の高い施策の構築につなげていくため、更に拡大していくことが重要である。
 そのため、今年度に実施した統計分析の事例をとりまとめ、各局と共有するとともに、都民へわかりやすく情報を発信していくなど、引き続き、制度の一層の充実を図っていく

 都には、政策面に加え、政策効果検証においても、国内を牽引していただくことを求めました!

評価の意味

私は現在2期目、小池都知事の掲げる「東京大改革」の旗印のもと、改革意欲を持って、都議会議員になりました。22年間ではありますが、研究開発の現場にいたというバックボーンを持つ私が、都民のために政治に持ち込めることは何か、と常に考えています。

私は現在2期目、小池都知事の掲げる「東京大改革」の旗印のもと、改革意欲を持って、ここに集った一人です。そして、22年間ではありますが、研究開発の現場にいたというバックボーンを持つ私が、都民のために政治に持ち込めることは何か、と常に考えてきました。

研究開発は実験ありきです。そして、答えがあるかどうかはあらかじめ自然が決めていて、知恵を巡らし、実験して、すなわち、自然の胸を借りながら辿り着く、という感覚があります。シュミレーション技術も進展していますが、最後は実際にやって確かめます。机上で仮説を作って実験、必ずそこには発見と言えば聞こえがいいが、その多くは考慮できていなかったことがあり、時々、新しく見つかることがあります。偶然から発見に繋がったという話をよく聞くと思いますが、頭で考え、網をかけた範囲の外に答えがあったということです。

2019年、2021年のノーベル経済学賞はEBPMでした。世界が、政策を適用した結果、社会がどうなったかを科学的に見て、次の政策に生かす取り組みを求めています。

都知事が掲げる、スピード感を持ってまずはやる、アジャイルに取り組むということは、持続性、確実性を旨としてきた行政の大改革です。社会課題解決に向けて政策を考え、実施し、その結果どうなったか、都民に向き合い、都民の胸を借りて、政策をブラッシュアップしていく政治、これが私の考える「都民ファースト」です。

減点のための評価ではなく、価値を生み出すプロセスとしての評価に、楽しく、そしてイノベーティブに取り組んでいただくことを求めました!

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