9/2の日中は「超教育委員会」が主催するオンライン講演会「キュビナで授業時間が半分に!~COMPASS今後の展望」を聴講しました。講演者は、キュビナのエバンジェリスト神野元基氏、司会進行は、第7回都政報告会でお招きした、慶応大学の石戸奈々子教授です。
神野氏は、千代田区率麹町中学校の導入事例について、
・中学1年生の数学では授業時数を半減できたこと
・基礎クラスと発展クラスの偏差値の差は、低学年で縮みやすかったこと(高学年だと、振り返る範囲が広くなるために偏差値があがりにくいこと)
・英語についても2~3割授業時数を削減、成績の向上を確認したこと
などの結果についてデータを添えて説明されました。
質疑応答では、
・教育政策政策立案につなげるには、児童生徒一人ひとりのIDに学校のみならず塾も含めた全ての学習サービスを紐づけ、統合するのが理想であり、そのための共通プラットフォームを国主導で整備してほしい
・教育のデータは児童生徒個々人に帰属し、児童生徒の判断で、情報提供を判断できるのがよい(データポータビリティ、技術としてはブロックチェーン)
・学習サービス事業者は、自社の独自性も保ちつつ、学習政策立案が可能な情報提供の範囲(データの抽象度)を模索している
・今年度末までには小中学校の5教科についてサービスイン予定
などが説明されました。
私は、2016年の日経の正月号でキュビナの記事を見て、当時中2の子供を三軒茶屋にあったオフィスに連れていくなど、AIドリル教材の可能性には早期から着目していました。
①知識習得、②思考を伴う学び、③想像力や課題解決力の習得、という教育課程において、AIドリル教材は特に①について偏差値60、センター試験40点までを効率的に進めることを目的にしていて、効率化によって生み出された時間を②や③など未来を生き抜く力の獲得に使ってほしい、そして先生方は学びの伴走者になってほしい、という神野氏の考え方に強く共感します。
学校現場の長時間労働は課題で、休校措置がとられたことでさらに状況は厳しくなっています。教育庁の担当者に本講演会の案内を提供するなど情報提供を続けるとともに、都に対して本技術に対する積極的な取り組みを求めています。
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