4/26の夕刻に、「第7回都政報告会」を開催しました。
議員になってから半年に一度のペースで都政報告会を開催してきました。そして、都政のご報告だけでなく、都民の皆様に興味を持っていただけるテーマを選定し、専門家を招いてのご講演、そしてパネルディスカッションや質疑応答等を通じて、参加者の皆様だけでなく私自身の学びにもなる機会にできるよう、心掛けています。
今回の「東京都から始めるはじめる教育のアップデート」というテーマは以前から決めていましたが、緊急事態宣言発令下にあって「コロナウイルス感染症対策で加速する学校ICT化」という副題を添えて、web会議システムを使って開催しました。都議会議員としては初めての試みだと思います!
(ちなみにトップ画は前回、第6回都政報告会の時の参加者の皆様との写真です。)
ゲストの、小池都知事と慶応大学の石戸奈々子先生は、ビデオメッセージでの参加になりました。
小池都知事からは、子供達の学びの場の確保のために、東京都でオンライン学習を加速すること、そしてそのための補正予算などについてお話がありました。
石戸奈々子先生からは、休校対策として学校のICT環境整備に加え、家庭のICT環境整備も進むこと、検定や学習指導要領、入試などの学校制度全般について、さらに先を見た取り組みが大切であるとのお話がありました。
次に私から、最初に、「東京都から始める教育のアップデート~コロナウイルス感染症対策で加速するICT化~」と題して、プログラミング教育の必修化やGIGAスクール構想の背景と東京都の取組み、そして、そして私が都政において実現した関連政策について説明しました。
東京都から始める教育のアップデート
~コロナウイルス感染症対策で加速するICT化~
まず、私の注力領域が、テクノロジーの知見を活かしつつ、
1.女性をはじめマイノリティも活躍できる環境の実現
2.次世代を生き抜く力につながる教育の推進
3.血縁に頼らないコミュニティの活性化
であることを述べました。
続いて、プログラミング必修化の課題が、特に専科の先生がいない小学校において、担任の先生が新しい教育に取り組まなければならないことであることをお伝えしました。
また、昨年末に「GIGAスクール構想」が決定、一人一台のPCとネットワーク整備が予算化されたことを紹介しました。
以上の背景のもと、私が東京都議会で質疑を通じて実現したことと、今取り組んでいることを紹介しました。
ま
ず、小学校のプログラミング教育の質の向上にむけて、
・(これまでなされてこなかった)都のモデル事業以外の先進事業の紹介を実現
・(会派として取り組んできた無線環境整備に加え、学校のICT環境整備を担う)学校ICT支援員の配置費用を予算化
したこと、加えて、一部の学校だけが民間と連携できているという事実を踏まえ、学校と民間企業のマッチング機能を都に設けるべく教育庁と交渉していることを紹介しました。
また、高等学校の情報教育の質の向上に向けて、
・(情報を学んだ優秀な若者が教員を目指しやすくするために)情報教員の採用の副免要件を撤廃
したこと、加えて、「GIGAスクール構想」の対象外なため、高等学校ではBYOD(スマホなど自分のデバイスを学校にもってくる)方式で進めるとしていますが、キーボードのないデバイスで学べる情報教育などたかが知れているので、CYOD(学校が指定したデバイスを購入すること)への移行と、そのための生活保護世帯等への支援について教育庁と交渉していることを紹介しました。
次に、GIGAスクール構想の実施にあたり、
・(本来、都のモデル事業終了の来年以降に通知する予定だった端末の仕様に関する情報を)都のモデル事業終了を待たずに、区市町村に情報提供開始
したこと、加えて、基礎自治体を越えた共同調達の仕組みを都に設けるべく教育庁と交渉していることを紹介しました。また、
・今年度から62億円をかけて実施する「TOKYOスマートスクール構想」のシステム開発において、「クラウドバイデフォルト」(クラウドサービスの利用を前提とした開発)の方向で実施することを教育庁が初めて表明
するに至ったことを説明しました。
最後に、「ピンチをチャンスに」と題して、休校における学習補償策として、遠隔授業実現に向けた環境整備が一気に進むことを紹介し、そのために、令和2年都議会第1回臨時会の会派質疑を通じて、
・学習系クラウドサービスの紹介HPの作成
・MXテレビで生活・学習支援番組の提供
・学校の端末のご家庭への貸し出し
・モバイルルーター(10/10、上限1万円)と通信費(10/10、上限5千円/月)の補助
・(ICT支援員に加え)クラウド環境整備支援員の配置
のための補正予算を議決したこと、加えて、AI教材の活用、単位換算、授業時数換算の実現について会派要望にあげるべく検討中であることを述べました。
最後に、先の都政報告会でも述べた、「選択を先延ばしにするリスク」について説明しました。
普通科では広く教科を学べることから、将来の選択肢が多いと思われがちですが、実際は時間も能力も限られるため、何においても突出できないことになりかねません。一方、好きなことを早く見定めることができれば、専門学校でで好きなことを掘り下げ、専門性を高めることができます。専門学校の魅力を高めるとともに、中学生に伝割る取り組みを進めるなど、子どもたちの得意を伸ばせる教育の実現に向けて努力することを改めて表明しました。ちなみに、従来より注力しているプログラミング教育は、現代において価値創造、実現するための道具として大切だと考えています。
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