「教育総合センターの開設に向けて ~ICT 教育によって、子どもたちの学びはどう変わるのか~」をオンラインで聴講

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7/21の午後は、表題の会議をオンラインで聴講しました。

保坂世田谷区長や、世田谷区教育委員会のメンバーが、センター設立にかける想いを述べられるとともに、用賀小学校や上祖師谷中学校(特別支援学級)の事例紹介がありました。

私がこれまで都議会議員として提案してきた内容(教育のEBPM地域資源(人材活用))と共通する部分が多くありました。一方、教育委員長が話す「自分で課題を見つけて解決を目指す力」や「正解がわからない問いの解決を目指す姿勢」、「創造性」、「多様性」、「多面性」など、「これからの主役になる人が必要な能力の獲得」や「知識を増やすだけではない教育」については、答えが示されませんでしたが、私自身の経験や専門家との意見交換を経た、私の「主体的な学び」の実現に対する考えは、以下の通りです。

知識の定着と実践(活用)は両輪。具体的には、自分で下した判断の結果が成功であれ失敗であれ、自分で責任をとる経験をすることで、より難しい課題にも自信をもって向き合えるようになる。そのためには、年齢に応じた決断する場面を何度も提供、経験できるように設計する必要がある。

自分ができない、やったことがないことは教えられない。

時間も能力も有限。だからこそ、自分が好き/得意なことが早く見つけられれば、そこに時間と能力をかけることができる。

①ですが、自分自身、30代に、子育て中でありながら、研究開発分野でチーム・リーダーを経験する機会をいただいたことが、その後のチャレンジにつながっています。前職で、一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻(ICS)教授の楠木 健 氏の講話を聴く機会がありましたが、そこでも「リーダーシップを育むには、仕事を塊(かたまり)で渡すしかない」という主旨の発言がありました。これも裁量権を与えることが成長につながるという意味だと思います。

②都内の教育現場も、現状、上意下達が行き過ぎている印象です。その結果、先生方が自分で決めてその結果を負う経験を積めていません。自分ができていないことを教えるのは無理があります。とはいえ、共に学ぶというやり方もあります。主体的に学ぶ先生が増えることを目指した昨年度の一般質問「チャレンジする先生を応援する研修の実現」でしたが、残念ながら今年度の研修は、十分この質疑に答えた内容にはなっていません。都議会議員二期目を務めることができて、継続して本件に関われることを嬉しく思います。引き続き教育庁と交渉を重ねます。

③普通科に進む子が8割と言われています。一見、選択肢が広がるように思えますが、どの分野も中途半端に終わる危険性があることも認識する必要があります。

教育委員会委員、元世田谷区立中学校長 中村 豊 氏

・世田谷区教育委員会でオランダの教育サポート機関(教員の支援やシンクタンク機能を持つ)を視察、参考にしている。オランダでは、50年前に、画一的な教育から個別教育への転換を実施済。
・日本の教育現場は、スタメンだけで試合しているような状態で、産休・育休等で教師が欠員になると、校長は名簿に載っている人から代替要員を探すが、多くは通年雇用になっており、補充ができない。教師は免許が必要。OBのショートリリーフに期待。

教育委員会委員、元文部科学省職員 亀田 徹 氏

・データ分析による学習支援に期待。埼玉県で先行事例あり。そのためには、データ分析ができる人材が必要。
・また、保護者に分かりやすく発信するためには、デザイナーも必要。

世田谷区長 保坂 展人 氏

・世田谷区の地域資源(ベンチャー企業や大学)を生かし、世田谷ならではの教育を実現。若者のチャレンジを子供が横で見るのはいい勉強になる。
・教育総合センターは、政策経営部や、世田谷自治研究所と同じ建物であり、交流が可能。縦割りを無くす。

教育長 渡部 理枝 氏

・キーワードは「変化」。自分で課題を見つけて解決を目指す力、正解がわからない問いの解決を目指す姿勢、創造性、多様性、多面性など、これからの主役になる人が必要な能力を、どうやれば育てられるのか。
・知識を増やすだけではない教育。STEAM教育(全ての学習は本来つながっている ブレンドして身に着けさせる)は、学校の中だけではできない。
・ICT活用は地域人材の力を借りた。

事例紹介

【用賀小学校】ICTインフルエンサー(先生)がいると活用が進む。
【上祖師谷中学校 特別支援学級】ICT活用で伸びた力は「文字入力」「集中力」「タイピング」「伝達力」。

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