各会計決算特別委員会第2分科会の質疑(教育庁_2/8)プログラミング教育

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教育庁③小学校プログラミング教育必修化

今年度からの小学校でのプログラミング教育必修化に向けて、都教育委員会は、昨年度までの2年間、「プログラミング教育推進校」として75校を指定、以下の取組みにより、プログラミング教育の実施に向けた指導体制の基盤を整えました。

・実践事例報告書の作成
・各区市町村教育委員会が地域の小学校の教員等を集め、推進校の成果報告会を開催(昨年度中)
・都教育委員会が、都内全ての公立小学校から担当教員を集め、「プログラミング教育フォーラム」を開催(本年1月)
・都内全公立小学校において校内研修等を実施(昨年度末まで)

一方、文部科学省は、プログラミング教育を指導内容や形態に応じて、A分類からF分類までの6つに分類しています。

私は、プログラミング教室でボランティアを2年間務めた経験や、当時の同業他社の動向調査等、そして、先駆的にプログラミング教育に取り組んでいた小学校の視察等から、小学生が大人顔負けの取組みを能動的に取り組んでいる例を多数見てきました。また、コンピューターサイエンスを学び、情報を専門とする大学の先生方や、今、IT業界で活躍している人たちからは、プログラミング教育の中身が、先生方ができる範囲に矮小化される危険性が度々指摘されてきました

Q 「プログラミング教育推進校」に指定された都内の公立小学校でも、平成30年度の時点で、各教科等の中でプログラミングを指導するA分類やB分類のみでは飽き足らないと感じている児童が、少なからずいたと聞いています。昨年度、教科学習とは別に、学校が工夫して実施するC分類の指導事例の開発は進んだのか伺う。

A C分類は、プログラミングの楽しさや達成感などを味わえる題材などにより、プログラミングを体験する内容となっており、各学校において、創意工夫して取り組むこととされている。都教育委員会は、プログラミング教育推進校で開発されたC分類の指導事例の中から、ロボットを思いどおりに動かすことを通してプログラミングの楽しさを体験する学習などの指導事例を実践事例報告書に掲載し、昨年度末に、都内全ての公立学校に配布した。

一人一台体制の見通しもないなかで、新学習指導要領を策定する最後に、情報教育をなんとか盛り込めたものの、教科化できない中での苦肉の策として、A分類、B分類として「他の教科の中で実施する」としたことが、プログラミング教育に様々なひずみを生じさせたと考えています。

私は文教委員会の委員として、プログラミング教育について何度も質疑で取り上げ、
都内先進校や他県の先進的な取組みについて教育庁の皆様に視察していただき、子どもがどこまでできるか、現場が、AB分類に縛られずに、どのように子供たちの力を伸ばしているかを体感すること
・現場の先生方の負担も考え、国が1/4支援していたICT支援員の配置に、都が追加支援すること
を訴え、いずれも取り組んでいただきました。

来年度からは、中学校でプログラミング教育が必修化され、その先は高校の情報教育が拡充されます。プログラミングに興味を持つ子はますます増えることが予想されます。市井のプログラミング教育もありますが多くは高額です。一方、オープンソースと呼ばれる文化があるように、都内に集積しているIT企業や、これに努めるIT人材、大学の先生方には、無償であっても子ども達がプログラミングを学べる場を提供したいと考えている人も少なくありません。一部の地域や学校では、これらの都内資源と連携できている一方、全くできていない地域や学校もあります。

小中学校に一人一台環境が整備され、プログラミング教育もまた大きく変わるはずです。今後、家庭環境によらずその力を伸ばせるよう、都内資源と現場のマッチングを進めるなどの学校外のIT人材の活用を進めていただけるよう、要望しました。

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