「令和7年第4回都議会定例会」代表質問①~偏在是正措置・補正予算・防災

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政調会長代理として答弁調整を担当した質疑に★を付けました。

税の収奪と偏在是正措置への反対

 現在、国は東京の地方法人二税や固定資産税を国が吸収し、地方に再分配する案を検討しています。既に都の財源は、年間約1.5兆円も国に収奪されており、これ以上の負担は都政の持続可能性に直結することから、到底容認できません。

 見直しの理由として国は「税収の地域格差」を挙げていますが、地方と東京の1人あたり一般財源を比較すれは、その差は極めて小さく、さらに東京は家賃や物価、都市インフラの維持コストが高いことを鑑みれば、格差があるとの国の主張は説得力を欠いています。デジタル、スタートアップ、国際金融都市戦略など、本来国が応援すべき取り組みに対し、逆に更なる税財源の吸い上げを図ることは、首都の成長力を削ぐもので、日本全体の競争力低下にも直結します。また、東京のみを標的とした税財源の収奪は、地方財政制度の根幹にある地方自治と自立を否定するものです。

 本来求められるのは、奪い合う制度ではなく、各地域が成長と自立を実現できる仕組みへの転換です。本日私たちは、不当な税の収奪に対して国へ緊急要望を提出してまいりました。東京は、少子高齢化、防災、国際競争力、気候変動対策など、日本が直面する最前線の課題に挑み、その解決策を示す責任があります。

 私たちは、この動きに断固反対するとともに、都民ファーストの視点で東京から未来を切り拓く政策を提案することをお誓いし、質問に入ります。

偏在是正措置への反対

 国は、偏在があるとして、地方法人二税に加え、住民の皆様が納める固定資産税についても検討の対象にしているとされています。事実であれば、都民の大切な税金が国により更に収奪される大変な事態であり、決して見過ごすことのできない問題です。

こうした動きに対しては、都として、断固として反論していくべき

A (知事)
○偏在是正の名の下に、都の税収を奪う一連の措置は、地方分権に逆行する、地方税制度の改悪である。
○現在でも、都民の財源である地方法人二税が年間一・五兆円も国に奪われている。また、固定資産税は、土地や建物などの資産価値に応じ、行政サービスの対価として、都民の皆様にご負担頂いている市町村税である。こうした都民のための税収を一方的に収奪し、他の自治体に分配するとすれば、もはや、地方自治の根幹を否定するものにほかならない。
〇都はこれまでチルドレンファーストの取組を先駆的に推し進めてきており、こうしたことにより、今年上半期の都内の出生数は、十年ぶりに増加に転じている。
○このように、本来、各自治体が地域の実情を踏まえ、必要な行政サービスを展開することが地方自治の基本であり、各自治体が個性や強みを発揮できるよう地方税全体の充実、 確保こそが重要である。
〇東京を狙い撃ちした、更なる不合理な見直しを進める動きにはファクトを示し、強く反論することに加え、地方税財政制度の抜本的な改革に向けて、国などに対して、しっかりと働きかけて参ります。

補正予算

補正予算における考え方

 今年は、長引く物価高騰により、都民の暮らし、そして事業者や地域経済に大きな負担がのしかかった一年でした。都民の生活と経営を守ることは、まさに都政の最重要課題です。都民の家計を直接支える施策など、実効性の高い対策が求められています。また、福祉・医療・保育などの事業者に向けては、食料品など物価高の最近トレンドをしっかりと反映させた支援も重要です。こうした観点から、私たちは先日、小池知事に、総合的な物価高騰対策を速やかに展開するよう、補正予算の編成を求めました。そこで、

物価高騰の状況を踏まえ、今般の補正予算についてどのような考え方で編成したのか

A(知事)
〇物価高騰の影響は長期化しており、都民生活や中小事業者の経営環境は、依然として厳しい状況に置かれている。このため、 都として為すべき対策を迅速に講じるべく、総額1,082億円に及ぶ補正予算を編成することとした。
○具体的には、東京アプリのポイントを活用し、都民の生活応援を強化することに加え、現下の物価高の中でも望む人が安心して子供を産み育てられるよう、出産後の家庭に対する支援を充実する。
○また、福祉施設など、価格転嫁が困難な中小事業者等を下支えするため、 物価高騰緊急対策事業について、食材費高騰を踏まえ支援単価を引き上げるなど、取組内容を拡充した上で、来月1月から6か月間、継続する。併せて、 中小企業の賃上げと生産性向上に繋がる取組など、 都内事業者の支援を強化する。
○補正予算に盛り込んだこれらの施策により、対策の強化を図ることで、都民の暮らしや事業者の経営をしっかりと支えていく。

「東京アプリ」を活用した給付

 家計を支える直接的な支援として、私たちは東京アプリを活用した支援の拡充を求めてきました

 今回、都民認証の付与ポイントが7000から11,000ポイントへ拡大されたことで、多くの都民から歓迎の声が届いています。東京アプリはマイナンバーと連携することで、都民一人ひとりに、直接かつ迅速に必要な支援を届けることを可能にします。また、現金給付ではなくポイントにしたことで、行政手続きの負担コストを抑えられる強みもあり、今後この仕組みが都民生活の標準となることを期待します。

 一方、懸念は、この事業が1100万人を対象とする大規模な取り組みである点です。アクセスが集中し、通信システム障害が起きぬよう事前検証や調整が必要です。都民参加型の検証結果を踏まえ、申込時期の分散など、安心して利用できる工夫をすべきです。 

都は、今月から都民参加型の最終検証を実施するとしておりますが、利用者目線に立ち、安心して利用できる仕組みとなるよう、きめ細かな検証・改善を進めていくべき

A(デジタルサービス局長)
○都民生活の更なる応援のため11,000ポイントへ引き上げ実施する東京アプリ生活応援事業は、 多くの都民が対象となるため、 その円滑な実施に向け、様々 な視点からの検証が必要
○利用者が安心して参加いただけるよう、検証では都民の協力を得て、ポイント申込までの一連の操作を行っていただく
○アクセス集中時の処理性能、エラー発生の有無等を検証するとともに、コールセンターなど運用面の確認も実施
○年明けに検証結果の分析と必要な対策を行ったのち、 事業の速やかな開始を目指す。 多くの都民に利用いただけるよう準備を丁寧に進めていく

赤ちゃんファーストプラス 

 物価高騰は、乳幼児を育てる家庭にも大きな影響を与えています。育児用品に加え、ミルクやオムツなど日々の消耗品に至るまで価格が上昇し、家計への負担を大きくしています。

 私たちは、令和3年度予算の最重点要望として10万円相当の赤ちゃんファースト事業を提案・実現し、多くの子育て家庭から安心につながるという声をいただいてきました。しかし、現在の物価状況を考えると、更なる支援の拡充が必要です。

現在の物価高から出産直後の家庭を守るため、支援をさらに進めていくべき

A(福祉局長)
○都は現在、子供を産み育てる家庭を後押しするため、育児用品や子育て支援サービス等と交換できる 10万円相当の赤ちゃんファーストギフトを提供している。
○今般、現下の物価高の状況等を踏まえ、国の交付金を活用し出産後の子育て家庭の負担を軽減するため、令和8年1月から令和9年3月までの間に子供が生まれた家庭に対し、従来の10万円に3万円を加え、合計13万円相当の支援を実施する。
○こうした取組を通じ、望む人が安心して子供を産み育てられる環境を整えていく。

台風22号と23号台風被害・防災

台風被害に対する復興支援

 今年10月、台風22号と23号が、相次いで八丈島や青ヶ島を襲いました。八丈島では観測史上最大の大雨が記録され、深刻な被害となりました。

 都民ファーストの会東京都議団は現地を視察し、直接聴いた声を元に、知事へ緊急要望を行いました。知事は発災直後に八丈島を視察し、復旧と復興を進める方針を示しましたが、一日も早い対応が求められています。

台風による被害を受けた町村が一日も早く本格的な復興が進むよう、今後どのように取り組んでいくのか

A(知事)
〇台風22号・23号の接近に備え、伊豆諸島の各支庁にリエゾンを派遣し、災害即応対策本部を立ち上げました。警察・消防、自衛隊などと連携し、人命確保を第一に災害対応に取り組んだ。
○被害のあった八丈町や青ヶ島村へは、先手先手で飲料水や食料等を送るとともに、直ちに応援職員を派遣し、避難所運営や生活再建に向けた住家被害調査の支援を行った。関係機関と連携し、停電や通信途絶、断水の解消にも取り組んだ。
○応急復旧から復興の段階となり、今後、無電柱化や水道等インフラの強靭化、被災した農業や漁業、中小企業等の施設の再建・整備、観光の本格的な再開、島内の産業を支える雇用の維持など、復興に向けた支援を強力に進める必要がある。
○今般、補正予算を編成したところであり町村と緊密に連携し、地域のニーズを丁寧に聴きながら、より魅力と活気があふれる島となるようスピード感を持って取り組んでいく。

八丈町の災害廃棄物処理支援

 早期の復旧・復興には、倒木や建物解体に伴う災害廃棄物を迅速に処理することが不可欠です。今後も、ライフラインの復旧や、塞がれた道路の開通に取り組むとともに、災害廃棄物処理の支援について、町と連携して実施すべきです。そこで、

八丈町における早期の復旧復興に向けた都の取組状況と、今後の展開は

A(環境局長)
○都は発災直後から、職員を延べ四十人以上派遣し、 迅速な復旧に向けた支援に取り組んできた。
○具体的には、倒木や片付けごみ等の災害廃棄物について6カ所の仮置場の開設を支援するとともに、廃棄物の適切な分別等に係る 現地での助言等円滑な運営をサポート。
○加えて、速やかな処理に不可欠な町による廃棄物発生量の推計や処理基本方針の作成について積極的に携わってきた。
○今後、円滑な公費解体に向けた支援を行うとともに、都内自治体等との連携体制の構築により、災害廃棄物の島外への搬出と都内での処理を早急に進めることで、早期復興に全力を挙げていく。

台風被害に関する雇用維持の取り組み

 さらに、緊急の課題は、雇用です。働く場所を失えば、生活の立て直しはより困難になります。特に、島しょ部では、一度人材が島の外へ出てしまうと戻りにくく、人口減少を加速させるおそれもあります。今回の補正予算に雇用を支える施策が盛り込まれたことで、現地から安堵の声が寄せられています。

今定例会に補正予算案として計上された緊急特別雇用支援などを、スピード感をもって実行に移すべき

A(産業労働局長)
〇被災された事業者の再建被害を受けた産業の復旧・復興に向け、事業者の再建を進めるとともに、その担い手である従業員の雇用を維持することは重要。
〇都は、被災事業者の早期かつ安定的な事業の立ち上がりに向けを支援するため建物等の復旧支援や、給料等相当額の5分の4を補助する事業を速やかに開始。
〇本事業では支援が確実に届くまた、雇用が継続できるよう、被災した月の給料等に遡って補助対象とするとともに、申請に当たっては事業者に対して現地で支援方法等の説明機会を設けるなど丁寧なサポートも行う。また、離職し島外へ転出した従業員が、島に戻り再就職する際の交通費も補助対象。
〇これらの取組により、一日も早い復旧を強力に後押し。

災害拠点施設への止水板設置の推進

 今年9月には、都内でも、豪雨による大規模な浸水被害がありました。こうした風水害の際、病院は負傷者を受け入れ、学校などは避難者の一次滞在場所として活用されるなど、まさに、災害拠点施設となります。また、都内には、国民保護法に基づく緊急一時避難施設として、地下にある施設も多く、優先的に浸水対策を進めるべきです。

都は、本定例会に補正予算として、新たに止水板設置に4億円を計上しました。そこで、この機会を着実に捉え、民間施設においても災害時に重要となる施設に対して止水板設置を加速させるべき

A(東京都技監)
〇災害時に要支援者が使用する病院などの施設において、止水板設置等による浸水対策を進めていくことは重要である。
〇止水板設置については、これまで補助制度を有する区市町村が、都民や民間事業者の整備に合わせ助成してきた。
都は、この取組を加速するため、区市町村の補助事業を対象に、今般補正予算を計上し区市町村負担分の二分の一を補助する制度を立ち上げた。
〇これにより、住宅や民間施設を含む災害拠点などの施設で浸水対策を強化しでいく。

先端的な通信手段の災害時の活用★

 災害発生時の通信環境の確保の重要性も改めて認識されました。これまで都は、衛星通信アンテナを基礎自治体に配備するとともに、災害直後に貸し出しを行うなど柔軟に対応してきました。一方で、 情報通信分野での技術革新は速く、従来の移動型や可搬型の基地局のみならず、最近は衛星と携帯電話をダイレクトに繋ぐ技術や、電波を海上から直接地上へ届ける船舶型の基地局、飛行体を用いた通信など、実用化に向けた研究が進んでいます。現時点でこれらのサービスはアメリカの製品とのことですが、 今後は国産技術による研究や普及も後押しすべきです。そこで、

災害などあらゆる状況においても通信環境が確保できるよう、これらの先端的な通信手段について、積極的に導入を図るとともに、研究段階のものについては実用化の後押しをすべき

A(デジタルサービス局長)
○災害時でも通信を可能とするため、 多様な手段によりつながる環境を確保することは重要。
○都はこれまで山間部や島しょ地域等での衛星通信の実証を行い、実装につなげてきた。
○現在、成層圏を活用し地上基地局を必要とせず高速大容量の通信を可能とする技術、 いわゆるHAPS の開発が進んでいる。こうした動向を注視しながら有識者等との議論を深め、災害対策や通信困難地域の解消等に向け、社会実装を見据えた検討を実施。
○こうした取組により多様な通信手段を組み合わせ、いつでもどこでも「つながる東京」を実現して参ります。

災害時における保健・医療体制★

 加えて、新たな感染症や、首都直下型地震など大規模災害を想定した、保険医療体制の整備も重要です。都はこれまで、災害時医療体制の充実や保健所における有事に備えた体制整備をしてきました。東京都医師会も昨年9月に、大規模災害発生時の対応を世田谷区内の施設を使って検証するなどしています。これらを踏まえ、

災害拠点病院の耐震化、そして電源の72時間化はもとより、災害発生時に傷病者を受け入れる病院が確実にその機能を発揮するとともに、避難生活が長期化した場合の健康被害を防ぐための備えに取り組むべき

A(保険医療局長)
○都は、災害時における傷病者の受入体制を確保するため、現在、84の災害拠点病院を指定しており、その全てが耐震化を実施し、非常用自家発電設備を備えている。
○また、避難生活における災害関連死を防ぐため、今年度、災害医療協議会において区市町村や医療関係者とともに、高齢者などの要配慮者に対する医療提供について検討を進めている。
今後、病院が災害時に医療を担うための施設整備・BCP策定等への支援や、区市町村が設置する避難所への医療チーム派遣の仕組みづくり等を推進し、災害時の医療体制を充実していく。

 私たちの求めもあり、都は今年度、赤字が続く民間病院に大胆な支援策を実施し、経営危機に直面する医療機関を支えました。並行して行われた実態調査によって、昨年度赤字になった病院は約7割であることが判明しました。このエビデンスに基づき、知事が国に対して、26年度の診療報酬改定に向けて「少なくとも10%の改定が必要」と具体的な数字を添えて緊急提言を行ったことに、医療機関からは感謝の声が届いています。

 国に早急な対応を求めると共に、来年度も必要な支援を継続して行うことを要望しました。

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