政調会長代理として答弁調整を担当した質疑に★を付けました。
インクルーシブ教育・社会
校内別室支援員
公立小中学校の不登校の児童・生徒数が12年ぶりに減少し、都教委が進めてきた取り組みが実を結びつつあります。一方、保護者の「不登校離職」も大きな課題となっており、さらなる総合的な不登校支援の強化が必要です。特に、校内別室支援員は、不登校の初期段階でのサポートとして効果的であり、これまで約480校に支援員の配置を行っていますが、都内全体では公立学校は約1900校あり、さらなる拡充を図るべきです。
小中学校において、学校に通いたいと思う不登校の子供に対して、校内別室の設置や支援員の配置を進めていくべき
A(教育長)
〇公立の小中学校の学級で学ぶことが難しい不登校の児童等について、校内の部屋で受け入れ、学習の指導や相談等の充実を図ることは重要である。
〇これまで都教育委員会は、不登校の子供に関し空き教室で勉強の指導を行う人材の活用等を後押ししてきた。具体的には、区市町村が人材を配置する経費に助成するほか、これに合わせ、教室の整備も行う場合は国の補助も使い、支援を実施している。
〇今後、不登校の子供を別室で指導する学校を増やすため、人材確保や施設整備に関し、地元負担を抑えつつ、 国の補助も活用した対応に力を入れる。
〇これにより不登校の子供を適切に支援する。
都立高校在籍の障害がある生徒への支援
都立高校では、発達障害がある生徒への支援や、チャレンジスクール等での個別の学びを充実させ、多様なニーズに応えてきました。特別支援学校との交流も始まり、インクルーシブな教育も推進しています。知的障害のある生徒と他の生徒が教え合いながら学びを深める良い事例も伺いました。一方、高校教員には知的障害のある生徒への教育に不慣れな面もあるようです。そこで、
これからは特別支援学校のセンター的機能とそのノウハウを生かして現場の対応力を高めていく取組が必要と考えます。また、その際には、高校の教員の負担軽減を図る取組を併せて行うことも重要と考えますが、見解を
A(教育長)
〇都立高校で様々な障害のある生徒に係る教育を行うため、教員が知識やスキルを確保しより適切な指導に力を入れる態勢を作ることは重要である。
〇これまで都教育委員会は、発達障害のある生徒が都立高校に通う場合、その指導を担う教員に対し、特別支援学校による支援を行ってきた。具体的には、特別支援学校の教員が高校に出向き、生徒の障害の状況に応じた相談や助言等を実施している。
○今後、高校で知的障害等のある生徒も含めた教育をより適切に進めるため特別支援学校からのサポートの充実に力を入れる。また、そうした生徒への指導等に専念できる仕組み作りも進める。
放課後等デイサービスの利用料補助の所得制限撤廃
私たちの求めに応じ、都は放課後等デイサービスをはじめとする障害児通所支援の実態調査を行いました。その中で、「通いたい事業所の空きがない」「自宅まで送迎してほしい」「自己負担額が気になる」など、切実な声が寄せられました。
私たちは公約として、障がい者福祉の所得制限の撤廃を掲げましたが、収入が概ね890万円以下の世帯は負担上限月額が4600円である一方、それより上の世帯は負担上限月額が3万7200円とされており、こうした所得制限の撤廃に向け、一層の実態把握・分析が必要です。
放課後等デイサービスの事業所数の増加など「量」の拡大、送迎サービスを含めた「質」の向上、そして、保護者負担の軽減策を実施すべき
A(福祉局長)
○障害児の状況等に応じて自立支援などのサービスを適切に提供することは重要である。
○放課後等デイサービスの利用料は、国が保護者の収入に応じて負担上限月額を設定しており、都は国 に対し利用者負担の在り方の検討を行うよう提案要求している。
○また、昨年度の調査では、約半数が負担上限月額までサービスを利用していないほか、 障害の特性に応じた支援が十分でない等の状況が見られた。
○今後、障害者・障害児施策推進計画の改定を見据え、サービス量の拡大、質の向上に向けて、詳細な分析を行い、利用者負担の実態を更に把握しながら、施策の充実を検討していく。
“18歳の壁”を越える都の新たな居場所支援★
私たちは、障がいのある方々の地域での「日中・夕方の居場所」不足について繰り返し指摘してきました。都が実施した区市町村調査でも、就労する家族の増加に伴い、特に夕方時間帯の居場所ニーズの高まりや、人材確保や移動支援の不足といった現場の課題も明らかになっています。
私たちの求めに応じ検討されている「障がい者の居場所づくり事業」は、18歳以上の障がい者のQOL向上と同時に、保護者の就労環境の基盤として大いに期待されます。
そのためには、調査で明らかになった先の課題への対応に加え、事業者がより多くの利用者を受け入れるインセンティブが働くよう、一か所あたりではなく、利用人数や利用時間に応じた補助を行うべき
A(福祉局長)
○特別支援学校等を卒業した障害者が、ニーズに応じて切れ目のない支援を受けられる 体制を構築することは重要である。
〇都が実施した調査では、43の自治体から、就労する家族の増加等により、夕方の居場所のニーズがあるとの回答がある一方で、居場所の検討に当たっては人材や場所、移動手段の確保など様々な課題が挙げられた。
○都は、こうした課題の解消を図り、より多くの障害者や家族のニーズに応えられるよう区市町村と連携し、地域における居場所の確保に向けた具体的な施策の検討を更に進めていく。
【補足】この春の視察以降、居場所を運営する保護者の皆様と意見交換しながら進めています。「一か所あたりではなく、利用人数や利用時間に応じた補助」はご要望の一つです。来年度に向けた制度設計について丁寧に議論を重ねていきます。
デフリンピックのレガシー
先月、「デフリンピック」が東京で開催され、大盛況のうちに幕を閉じました。閉会式では聞こえない人と聞こえる人が、盆踊りのお囃子に合わせて輪になり、会場全体がひとつになる印象的なフィナーレになりました。都議会で制定した「東京都情報コミュニケーション条例」を受け、会場ではユニバーサルコミュニケーション技術も活用されました。
今後は、大会で育まれた知見と経験をスタートアップ等とも共有し、技術開発など社会実装に向け役立てていくべきです。
成功裏に終わったデフリンピックの成果と、それを今後どのように活かしていくのか
A(知事)
○デフリンピックの成果についてだが、デフリンピックは、大会史上最大規模の選手を 世界中からお迎えし約33万人の観客が来場するなど、百周年の記念にふさわしい大会となった。
〇大会の象徴である開閉会式では、きこえない人ときこえる人がダンスなどで、共に一つのパフォーマンスを創り上げた。互いを尊重し合う光景は、目指すべき共生社会の姿を鮮やかに映し出す、希望に満ちたものであった。
○デフリンピックスクエアでは、最新のユニバーサルコミュニケーション技術を集めた 「みるテック」を展開し、多くの方に技術の力で言葉の壁を越える感動と驚きに満ちた 体験を届けた。
○大会を通じて紡がれた成果を、社会に根差すレガシーへと昇華させ、全ての人が輝く インクルーシブな街・東京の実現に向け、歩みを、さらに加速させていく。
【補足】私も地元の駒澤オリンピック公園で実施された、陸上競技を見に行きました。競技を見守る暖かい雰囲気はもちろんですが、競技場外のブース等でも、手話などサポートするスタッフがいたりなど、困った人がいたら声をかけよう、という暖かい雰囲気が満ちていました。駒澤オリンピック公園中央広場では週末ごとに様々なイベントが開催されますが、この暖かい雰囲気は突出していました。個人的な経験からすると、数年前の旅行先である台湾台北市で受けた印象に近かったです。
この要素を分析し、まずは都主催のイベントで、そして都内全域に広げられると良いと思いました!
高齢者
単身高齢者の支援
誰もが支え合える社会を実現するためには、高齢者施策の強化も不可欠です。
都では、65歳以上人口が約 312万人にのぼり、 その約半数が単身高齢者となっています。 単身高齢者は、急変時の対応、孤立、孤独死、入院時等の身元保証、退院後の受け皿確保など意思決定に係る多くの課題を抱えています。民間の身元保証サービスもありますが、費用や契約内容に制限があり、すべての方が利用できるものではありません。
私たちは令和6年度の予算要望において、東京都版身元保証サービスの創設を求め、事業化されました。しかし、多くの自治体では現状、相談窓口機能に留まっており、入院時保証、退院後の受け皿確保、継続的な見守り支援など、実効性にはなお課題が残ります。
今後は、すべての単身高齢者が安心して暮らせるよう、身元保証に加え、医療連携、緊急時対応、関係機関との情報連携などを含めた包括的な単身高齢者サポート制度へ拡充すべき
A(福祉局長)
○都は、高齢者が元気なうちに、死後の対応などの助言が受けられる総合相談窓口の設置等を行う区市 町村を包括補助により支援しており、現在、8自治体が活用している。
○それらの自治体では、相談業務に加え、病気や死亡時に必要な情報を医療機関等に伝えられるようあらかじめ登録する事業などを展開している。
○一方、登録のない方が医療機関に緊急に入院した場合の対応などが求められている。
○今後、一人暮らし高齢者の大幅な増加が見込まれる中、区市町村が地域の実情に応じた取組を積極的に展開できるよう、支援の充実を検討していく。
認知症医療の実態調査(認知症専門病院)
2025年には高齢者の約6人に1人は認知症となると言われます。認知症は早期発見・早期支援が重要である一方、医療・介護・家族支援が複雑に関わる疾患であり、適切な診断や治療が行える専門病院や医療体制の整備は欠かすことができません。地域によっては認知症専門外来や専門病床が不足しており、家族の介護負担や受診調整の長期化、入院先が見つからないなど、深刻な課題が発生しています。
都は今年度、認知症専門病院の検討に向けて、実態調査を行っており、その結果を踏まえ早急に支援策を講じるべきです。
調査から見えてきた課題と今後の取組の方向性は
A(知事)
○認知症のある高齢者の増加が見込まれる中、認知症になってからも住み慣れた地域で 安心して暮らし続 けられるよう、かかりつけ医や病院、介護施設等が連携し、必要な サービスが切れ目なく提供されることが重要である。
〇都は今年度、都内の認知症医療の実態を把握するため、当事者や医療機関等に対して調査を行った。
○ご本人やご家族からは入院先がなかなか見つからなかったという声、医療機関や介護施設からは入退院の際、施設間の連携などに課題があるなどの意見が寄せられている。
〇今後、調査結果を踏まえ、認知症のある人や家族が安心して地域で暮らせるよう認知症の医療提供体制について検討していく。
特別養護老人ホームにおける医療的ケアへの対応
高齢化によって、たんの吸引や経管栄養など、日常的に医療行為を必要とする高齢者が増えています。しかし、特別養護老人ホーム等では、医療的ケアに十分対応できる体制が整っていない施設もあり、施設に空きがあるにもかかわらず、医療的ケアに対応できず受け入れができない“ミスマッチ”が起きています。
令和6年第四回定例会で私たちの提案を受け、都は実態調査を行っていますが、その結果も踏まえ夜間対応できる看護師等の配置支援の強化など、速やかに必要な対策を講じるべきです。
特別養護老人ホームにおける医療的ケアに関する調査結果を踏まえ、医療ニーズの高い方を受け入れるための体制整備を一層進めるため、効果的な施策を検討すべき
A(福祉局長)
○今年度実施した特別養護老人ホームへの調査では、医療ニーズの高い方の受入れには看護職員の24時間配置が有効であるとの意見があった一方、経管栄養を必要とする方などの受入れが困難な状況が分かった。
〇また、区市町村への調査では、医療的ケアを理由に施設入所ができないとの相談を受けたことがあるとの回答が約4割であった。
○こうした結果も踏まえ、特別養護老人ホームにおいて、医療的ケアを必要とする高齢者の受入れが更に進むよう、施策の充実を検討していく。
ビジネスケアラーへの支援
また、都では介護離職者が約8,500人となっておりビジネスケアラー支援の強化が求められています。特に、介護開始から半年以内に離職に至るケースが約半数で、初期段階の取組みが極めて重要です。
一方で、制度が知られておらず、多くの方が複雑さを理由に介護保険制度に繋がらず、結果として支援の遅れや離職につながるケースが少なくありません。こうした状況を踏まえ、制度にアクセスできる仕組みを整えること、そして早期に支援へつなげることが不可欠です。
初期段階から分かりやすく、タイムリーに介護に関する情報を提供する仕組みを強化し、切れ目なく介護サービスにつなげていく必要があるが、見解を
A(福祉局長)
○介護と仕事の両立には、介護に関する情報を適時適切に入手できることが重要であり、都は、介護保険 制度等について、ホームページ等で周知するほか、利用者が適切にサービスを選択できるよう、事業所の情報を公表している。
○また、今年度から、中小企業における介護離職防止を図るため、知識・経験が豊富な 介護支援専門員を派遣し、介護サービスの利用などについて講義や個別相談を行う事業を開始した。
○介護に関する必要な情報に迅速にたどり着けるよう、現在デジタルを活用した取組を検討しており、介護に直面しても安心して働き続けられる環境の整備を推進していく。



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