「令和5年 事務事業質疑」総務局③LGBTQの皆様への人権配慮

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今年6月に「LGBT理解増進法」が制定されました。ようやく一歩踏み出したばかりなのに、反対意見の的外れさ、稚拙さは目に余るものがあります。見解を述べたいと考え、質疑でとりあげました。

LGBTQの皆様への人権配慮の必要性

「都民ファースト」を徹底するには、都民の多様性を認め、これまで政治に届きにくかった声、なかでもマイノリティが直面する課題に向き合うことは大切です。

かねてより我が会派は、「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」の制定や、「東京都パートナーシップ宣誓制度」の実現に向けて、当事者の声を伝え、寄り添った内容にするべく取り組んできました。

しかしながら、これらの取組が進むと同時に、体の性と心の性の不一致に起因するトイレや温泉等のトラブルなどの報道をとらえ、LGBTQの人権配慮に向けた取り組みの全てを否定するような風潮がありますが、まったくおかしいと考えます。

Q 都の見解をうかがう。


○都はこれまで、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取扱いの解消のため、人権尊重条例に基づき、啓発・教育の推進や相談・支援体制の充実を取組
○トイレや温泉等の使用に関しては、施設の設置状況や当事者本人の意向を十分に踏まえ、他の利用者との調整を図り、個別の事例に応じ対応していくことが必要
○都は今後とも、幅広い層に向けて継続的な理解促進、知識普及に取り組むことにより、多様な性に関する相互理解を一層推進

例えば温泉のトラブルであれば、マジョリティの男性がうっかり女湯に入っても、性暴力を起こす人はまれで、性暴力をふるうとしたら男性だからではなくその人の問題です。また、トランスじゃない人がトランスを装って侵入したのであれば、やはりその人の問題です。もちろん、運営や設備に安全安心のための工夫は必要ですが、LGBTQの人権を尊重するためには必要な努力です。

ジェンダーレストイレも、安心安全のための設備面の工夫が必要なのは言うまでもありませんが、LGBTQが求める権利保障とは全く別の話です。

私自身、理系分野で女子の割合は低く、中でも管理職になるとその割合はさらに下がります。その時に私が感じていたリスクは、私が何か失策を犯した場合に、福島がダメだ、ではなく、女がダメだ、になることでした。

このように、マイノリティの封じ込めによく使われるのが、論点のすり替えとラベリングです。幅広い層に向けて多様な性に関する相互理解を推進することは大切です。一方で、このような論点のすり替えが横行してる現状を踏まえ、その構造に対する啓発を求めました。

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