「令和4年第1回都議会定例会」総務委員会~デジタルサービス局②テキストマイニング

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福島りえこ

自身でもテキストマイニングをするので、私ならではの質疑ができたと思います!

AIテキストマイニング等を活用した構造改革プロジェクト改善支援

令和2年第3回都議会定例会の一般質問で、ICT利活用やデジタル化は、民主主義と政策立案の精度をあげる手段であると述べた。また、昨年の政策企画局の事務事業質疑で、国が進める「スーパーシティ構想」について取り上げ、1,400万人という都民に対して127名の都議会議員ということは、単純計算では1人の議員が10万人強の都民の声を代弁することになり、現実には難しいこと、一方、都も、生活文化局が一年に一度「都民生活に関する世論調査」を行ったり、「都民の声」というメールや電話による相談窓口を設けてはいるが、タイムリーかつより多くの都民の声を公平に集めるためには、DXを使った「住民参加」が、東京都のような大都市にこそ必要であることを述べた。

「シン・トセイ2」に記載されたように、デジタルの活用により、東京都のポータルサイトやSNSに都民の声が、「デジタル提案箱+ (プラス)」に職員の声が届くようになっている。今後、こうした取組により、さらに多くの声を集め、分析し、改革に活かしていくことが重要である。

加えて、集めた多くの意見をもれなく、そして客観的に分析して改革に反映するためのテクノロジーとして期待されるのが、テキストマイニングである。私もフリーのソフトを用いて、世田谷区選出の私を含めた8名の都議会議員の2017~2021年の4年間の全質疑、120万文字についてテキストマイニングにより分析した。そこでは、

・平均すると、女性議員のほうが、男性議員より多く質疑をしている
・女性議員によって、質疑の多様性が担保されている
・福島りえこの質疑は、教育分野や、情報・ICT推進に特徴がある

という結果が得られた。人間が文章を解釈する場合は、自分が理解できることしか抽出できなかったり、自分の経験したことにより共感しやすいなど、偏りがでてしまう。そもそも、120万文字を同じ体調で読みきることも物理的に難しい。テキストマイニングを使うことで、大量の文字データについて、客観的、かつ、公平な分析が可能になる。

Q1 そこで、都においてもこうしたツール(テキストマイニング)を積極的に活用すべき

A1  質の高い行政サービスを提供するために、(中略)都民や職員との双方向コミュニケーションを進めてきた。来年度は、これをさらに推進するため、テキストマイニングなどのデジタルツールを活用し、ポータルサイトに寄せられるご意見やSNSでの反応などを詳細に分析。(中略)ユーザーの声を改革に的確に反映。

テキストマイニングは、様々な方法があり、自身で扱いトライアンドエラーを重ねることで、その文章の特徴をより際立たせる切り口がわかるという面がある。つまり、業者に分析を依頼して、結果を見て、依頼しなおす、というスピード感ではものにできない。

Q 2 テキストマイニングなどのデジタルツールを使っての都政改革推進のためには、都職員のスキルアップが不可欠だが、どのように取り組んでいくのか

A2 テキストマイニングの導入に当たっては、職員がツールを使いこなせるよう、必要なスキルの向上に取り組む。具体的には、基本的なツールの使い方はもとより、テキストマイニングで整理された情報から課題を見出し、分析するノウハウを学ぶ講習会を実施。対象として、デジタルサービス局の職員に加え、リーディング・プロジェクトなどに携わる各局職員にも講習会への参加を呼びかけ、各局事業の分析にも役立てられるようにする。

テキストマイニングのためのツールの導入において、利用者が多く(バグが出され)、そして改善が継続して行われる持続性の高いものが好ましいが、通常の入札ではこのあたりが考慮されない可能性もある。私も利用するKH Coder、そして、東北大学大学院情報科学研究科准教授の河村先生が手掛ける「地方議会会議録コーパスプロジェクト」を紹介しました。

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