「令和5年都議会第1回定例会」総務委員会④~デジタルサービス局

都議会議員,福島りえこ,世田谷区ブログ

来年度は、「GovTech東京の設立」もあり、東京のDX推進に向けて重要な転換点になります。来年度の新規事業や、デジタル人材の確保・育成等を中心に、今後の課題について伺いました。

デジタルサービス局

子供向けデジタル体験向上プロジェクト

IT人材が不足するなか、都は人材をプールし区市町村とシェアリングする仕組みとして、「GovTech東京」を来年度立ち上げます。一方で、絶対数を増やすための、教育・育成も大切です。子どもたちにとっても、デジタルの消費者ではなく、デジタルを使って創造する側になるための教育機会を平等に設けていく必要があります。

私は、昨年の第3回定例会の総務委員会で、高度IT人材が集積するという東京の地の利を生かし、より多くの子供達が、家庭の経済力の差なく、プログラミングに限らず、動画制作、音楽制作など、デジタルによる表現活動を自由に行える場所として、いわゆる「コンピュータークラブハウス」を紹介、教育政策にとどまらない取り組みとして視野に入れていただくよう求めました。

以降、昨年末の会派としての来年度予算要望の重点項目、今定例会の代表質問予算特別委員会と継続して取り上げ、都が、来年度試行にむけた予算を計上したこと、そして、実施のための場所の選定では、自治体意見交換しながら子どもが集まる場所への併設を検討するなど、前向きな取り組みを評価します。

加えて、私は発祥の地であるアメリカや、国内では加賀市など、国内外の先進事例やNPOの取り組みを紹介してきました。これらについて学び、良いところは取り込んでいくことが重要です。

Q1 事業検討に当たり、先進事例調査や自治体・NPO等との意見交換を進め、より良いものにしていくべきと考えるが、見解を伺う。

A1(企画調整担当部長答弁)コンピュータークラブハウスを設置している加賀市や、出張プログラミング教室を実施している金沢市への訪問調査を実施。運営団体等からは、参加のきっかけづくりや、メンターとなる学生等の確保が重要であり、企業や大学等と連携して取り組んでいるとの意見が聞かれた。都内の自治体とも意見交換を行っており、子供が通い慣れた学校・児童館の活用や、子供が多く集まるイベントと組み合わせての実施、子供同士の交流が生まれるような工夫などが重要とのお話。
今後、海外の先進事例調査や、専門家からのヒアリングなども進め、多様な主体の協力も得ながら、子供たちが気軽にデジタルに触れ、楽しみ学ぶことのできる事業となるよう取り組んでいく

発達障害とされた子の一部に適性がある場合もあるため、不登校児のための居場所に併設することが有効というご意見も聞いています。また、企業や大学との連携しているケースもある、とのことですが、私は特に、この民間企業の参入が重要だと考えています。

地方の事例、特に海外事例では、多くのIT企業が運営に参画しています。なぜなら、IT企業こそ人材を必要としており、デジタルが好きで、自ら親しみ、扱える子ども・若者を育成することに価値を感じているはずだからです。

また、デジタルリテラシーを育むことを目的に活動しているNPO法人、そして、プログラミング教室も、興味をもつ子供達との出会いを求めており、学校とつなぐことができる、という東京都の立場は思っている以上に重要です。

プログラミング教室とは、まずは運営に協力してもらい、子どものし好にあわせてプログラミング教室に誘導する、という形で共存が可能であると聞いています。

都が基礎自治体、NPO、さらには学校と連携しながら、興味のある子がデジタル体験できる場所を設けるという「子供向けデジタル体験向上プロジェクト」をはじめることを、都内IT企業、プログラミング教室等に広く紹介し、それらにとっても価値ある取り組みにするために、ともにつくりあげていくことを要望しました

デジタルデバイド対策

我が会派の提案を受け、都は昨年度から、スマホの体験会や相談会などを実施しています。高齢者の方が実際にスマホに触れて、その利便性を体感してもらう機会を創出するよう、しっかりと進めていただきたいと思います。

こうした講師や相談員は経験ある民間の人材を活用していることと思いますが、地元世田谷区では大学生に参加いただいており、大学生にとっても学びの多い経験になっていると聞いています。スキルの伝達だけでなく、人とのつながり、コミュニティを育む意味で、地域の人が地域で教えるといった視点も大事です。

Q2 スマホ体験会や相談会について、地域の人材の活用を含め、来年度どのように取組を進めていくのか伺う。

A2(戦略部長答弁)都が今年度実施しているスマホ体験会・相談会については、今年二月末時点で、50を超える区市町村で開催し、約1万5千人が参加。来年度はさらに規模を拡大し、2万人を超える方々のサポートを目指す。また、「一回の参加では習得が難しい」といった声があることから、基本操作に加え、SNSやキャッシュレスなども継続・反復して学ぶ複数回講座を新たに開始するほか、定期的な相談会も実施。さらに、今年1月に一般募集を開始したスマホサポーターについて、大学や地域で活動するNPOなどに広く参加を呼びかけ、地元での相談会などで活動いただくことで、地域に根差した取組へと発展

 来年度はさらに実施規模を拡大するとともに、継続的な学びや相談の機会も確保していくとのことなので、地域にある大学との連携をすすめ、地域に住む人が地域に住む人に教える場を増やしていくよう、取組を進めることを要望しました。 

都議会議員,福島りえこ,世田谷区

都政の構造改革

 構造改革の取組が始まり2年半が経過し、成果があがってきていると考えるが、その効果として、ペーパーレスや、FAXレス、ハンコレス、キャッシュレス、タッチレスを示す時期はもう過ぎているように思います。行政手続きをデジタル化したことで、人手や時間、コストが削減され、さらには、ビックデータ等を用いた価値創造も生まれてきてもいいのではないでしょうか。

Q3 デジタル化などの取組を進めていくのはもちろんだが、その効果や成果についても、示していくことが重要であり、その際には数値化して公表していくべきと考えるが見解を伺う。

A3(デジタル改革担当部長答弁)都政の構造改革では、改革実践のキーワードの1つに「見える化」を掲げており、数値化できるものは指標を設定し公開するなど達成状況の可視化に努めている。例えば、5つのレスの取組では、実施件数や削減率など数値目標を設定するとともに、ダッシュボードなどを活用しその進捗状況も公表。
今後、窓口業務等のデジタル化にあたってBPRを進める中で業務処理時間などを把握し、効率化の度合いを測定するほか、数値で測りづらい定性的な目標についても、アンケートで浸透度や満足度を評価するなど、各取組の特性に応じ工夫して数値化し、更なる見える化を推進

構造改革の取組の特性に応じた目標やその効果などを数値化していくとのことですが、シン・トセイ3では、窓口のバックオフィスの効率化にも着手するとしています。

Q4 このバックオフィスの改善こそ、その取組による効率化などの成果を数値化できると考えるが見解を伺う。

A4(デジタル改革担当部長答弁)窓口のバックオフィスにおける職員の業務の効率化に向けて、来年度、オンラインと窓口のデータの一元処理などシステム連携等に係る将来像と対応策の検討に着手。その中で、現状の業務処理時間の把握や業務フローの分析を行い、効率化の成果指標についても検討。

効率化の成果指標についても検討するとのこと、デジタル化による価値を示すことが、一層の推進につながると考えます

シン・トセイの中で未来型オフィス実現プロジェクトを通じて、都職員のTAIMS環境からクラウド利用を進めるなど、働き方のDXを進めています。一方で、労働委員会を始めとした行政委員会の委員や、各種審議会の外部委員などは都職員でないため別システムが必要だったり、都庁まで来て紙資料を受け取る必要があるとも聞いています。

Q5 コロナ禍でテレワークが一般的となり、また、都庁でも民間を始めとした外部との協働が増える中で、外部と連携できるシステム環境を整えるべきだが見解を伺う。

A5(デジタル基盤整備担当部長答弁)本年一月から、コミュニケーションツールであるTeamsをTAIMS端末が配備されている全職員に導入。これにより、各局の職員がチームを組み、チャットやWeb会議による議論などを行える環境を整備。
来年度は、さらに外部の方もチームに参加が可能となる機能を追加し、都庁職員と外部有識者等との効率的な協働を実現

外部と連携できるシステム環境が整備されたことがわかりましたが、まだ都庁内外にその存在を知らない人も少なからずいると聞いています。ぜひ広く知ってもらい、環境を活用していただくよう要望しました。

TDPFとEBPMの連携

シントセイ3において、来年度からデータドリブンな都政の推進プロジェクトに取り組んでいくこととし、様々なデータを連携させる東京データプラットフォームを来年度、稼働させることとしています。データを活用し、状況を把握にはじまり、分析、さらにはわかりやすく示すなど、都民生活を豊かにする様々なサービスが生まれることを期待するものであるが、闇雲に集めても活用は進みません。

一例として、「公共交通オープンデータセンター協議会」が、民間で広まりつつあった「GFTSリアルタイム」というフォーマットと互換性のない独自フォーマットを定めたために、民間の交通情報提供アプリと連動できない、などという問題も過去には起きています。

私は、かねてからデータを活用し、エビデンスに基づく政策立案、いわゆるEBPMの重要性を訴えてきました。EBPMには、医療や教育、さらには防災まちづくりなど、適用しやすい分野がありますが、TDPFでのデータ収集には、使途を考えて収集する必要があると考えます。

Q6 そこで、TDPFの稼働にあたっては、EBPMにつながるよう、目的をもってデータの連携を進めていくべきだと考えるが、見解を伺う。

A6(データ利活用担当部長答弁)東京データプラットフォーム・TDPFは、官民の様々なデータを連携させる基盤であり、それらのデータをかけ合わせることで、新たなサービス実装や政策立案への活用を目指している。このため都は、来年度の稼働に向け、区市町村や民間事業者等の様々な機関に対しデータ提供を働きかけるなど、広く官民のデータ収集に取り組んでいる。
行政データや公共インフラデータを中心とし、民間データに関しては、防災やまちづくりなどの行政課題に関連したデータを重点的に連携。
TDPFに様々なデータを連携させることで、新たな民間サービスの創出を促進するとともに、各局や区市町村がEBPMの観点を含めてデータ利活用を進められるよう取組を推進

現在、シントセイの取り組みは、利便性向上や効率化の観点の取り組みが多いが、今後は、価値創造にシフトしていくことと思う。そこで重要になるのがデータ利活用であり、TDPFです。私の経験では、価値創造に偶然はありません。この機能を実現するためにこのデータがほしい、とあらかじめ設計して集めるべきで、逆に後から欲しいと思っても、そのデータが収集できていることはほぼありません。
データ収集のための環境整備は必要だが、今後は、データがあるけど何かできないか、から、目的をもったデータ収集にむけた取り組みを要望しました。

都議会議員,福島りえこ,世田谷区

都の「災害時都民台帳システム」と国の「クラウド型被災者支援システム」

国内では、個別のプラットフォームが林立し、後から連携するのにコストと時間がかる、ということが頻繁に起きてます。せめて今後立ち上がる行政システムでは重複開発を避けるよう、予算特別委員会でも、「Govtech東京」の役割として、システム共通化に向けた役割を求めました。 

シントセイ3の各局リーディング・プロジェクトのなかにある、総務局の「災害時都民台帳システム」は、来年度予算案に新しく計上され、来年度、システムを構築、災害時に区市町村が持つ、被災者情報を集約および集計し、生活再建支援業務の迅速化・効率化を図る、としています。

一方で、内閣府も昨年末から一部の自治体で「クラウド型被災者支援システム」の試験運用を始め、マイナンバーカードを使って避難所を利用する住民の把握や被災者台帳の作成、罹災(りさい)証明書のオンライン申請などができるという内容で、24年度からの本格運用を目指しているということです。

私は、システムの乱立を防ぐことは大切であり、国や都がそれぞれバラバラにシステムを作るようなことは避けるべきだと考えます。

Q7 仮にやむを得ず別のシステムを立ち上げるとしても、データ連携を図るのは当然のことであるが見解を伺う。

A7(デジタルサービス推進担当部長答弁)来年度、総務局が構築に着手する「災害時都民台帳システム」は、被災者に関する区市町村のデータを集約し、都庁各局の生活再建支援策につなげるものであり、首都直下型地震への備えとして早期の構築が必要であることから、デジタルサービス局として重点DX事業に位置付け、上流工程からサポートしていく。
一方、国が構築を進めるシステムは、発災時の避難所の入所管理や罹災証明申請などを対象に一部自治体で試行中であり、国と基礎的自治体との情報連携が想定されているが、こうしたシステムを構築する場合は、都道府県も含めた一気通貫での情報連携が効果的である。
今後、より効果的な被災者支援に向け、全体を統括する総務局など関係局と連携し、デジタルの有効な活用の視点から検討に参画していく。

発災時の避難所の入所管理、特に要配慮者の避難に関する情報共有を紙で行うには限界があり、DXは不可欠だと考えます。

国のシステムは、避難者の個人情報などをあらかじめスマホで集約したうえで、避難後は入った施設名や必要な物資、健康状態等を登録でき、避難所だけでなく、自宅避難含めた必要物資供給にもつなげられるとのことです。一方、総務局の「災害時都民台帳システム」は、まだ被災直後から1週間ぐらいまでの領域はまだスコープに入っていません。

個人的には、国のシステムに集約された情報を都が提供を受ける形での構築も可能であると考えます。都道府県も含めた一気通貫での情報連携が効果的であるという認識を確認したうえで、より効果的な被災者支援に向け総務局をサポートいただくことを要望しました。

 都知事杯オープンデータ・ハッカソン

データ利活用を進めるうえで必要な取り組みであり、昨年10月に開催されたファイナルステージでは、オープンデータを活用した行政課題の解決に資するサービスが多数提案されています。

Q8 今年度は、都知事杯の他にも複数の賞が新設されたが、どのような基準によって審査が行われているのか伺う。

A8(データ利活用担当部長答弁)2回目の開催となったハッカソンでは、最優秀賞である都知事杯の他に、新たに審査委員特別賞や視聴者の投票による「オーディエンス賞」を設けた。各賞は、都のオープンデータが有効に活用されているか、行政課題を的確に把握しているか、サービス実装の実現性が高いか、技術力が高いかなどの基準に基づき、専門家の意見も踏まえ審査。今年度の都知事杯は、AIによって住む町選びを支援するサービスが受賞し、先週サービスリリースされたところ。

行政ニーズ部門で審査委員特別賞を受賞した「各ひとり親に最適な支援情報等を提供するサービス」のような行政課題を的確に把握したサービスをさらに創出したり、都知事杯を受賞した「上京物語」は、現状23区を対象にしていますが、都が進める多摩島しょの移住促進に転用するには、以前にも要望したように、先行自治体では、具体的な行政課題を提示して、住民目線でのサービス創出をする取り組みも行われていることを紹介し、今後の取組を求めました。

 GovTech東京

行政のDXを進め、都庁や区市町村が提供する様々なデジタルサービスの質を高めていく、その役割を担うのがGovTech東京です。その期待に応えていくためには、高い専門性をもつデジタル人材をいかに確実に確保し、実力を発揮してもらうかが鍵であり、その視点から質疑しました。

来年度予算では、新団体の設立等として約23億円を計上しています。

Q9 そこで、来年度設立するGovTech東京の予算の内訳と、デジタル系人材を含めた人員体制の規模について伺う。

A9(調整担当部長答弁)GovTech東京については、約22億6千万円を予算計上しており、内訳は、団体設立時に拠出する出捐金8億円のほか、オフィス環境整備など設立準備等にかかる経費約5億2千万円、設立後の事業運営にかかる経費約9億4千万円。設立初年度は80名規模で事業を展開していく予定であり、そのうち、デジタル系の人材は、高度な知識・技能等を有する団体固有の人材、都から派遣するICT職を合わせて、計45名程度を想定

デジタル人材の確保においては、設立初年度の確保にむけて、戦略的に進めていく必要があり、先週の予算特別委員会代表質疑でも、経験豊富な人材に加えデジタル技術を身に付けた若手など、多様な人材を確保していくべきとの質問に、経験豊富な高度専門人材に加え、事業展開に応じて、多様なデジタル人材の登用を図っていくとの答弁を得ています。

設立後の事業運営にかかる経費約9億4千万円の中に、人権費も含まれていると聞いています。設置の目的の一つに、行政では、給与や兼業などの制度が法などによる制約を受けるが、新団体では柔軟な対応も可能である、という点がありました。この組織を活用し、意欲ある優秀なデジタル人材を採用いただくことを要望しました。

Q10 様々な人材をいつでも採用できる仕組みを団体の設立当初から構築しておくべきと考えるが、現在の検討状況について、伺う。

A10調整担当部長答弁) GovTech東京では、事業展開に応じて、必要となる人材を迅速かつ柔軟に確保するため、専門スキルの習熟度合や経験等を踏まえた職務のグレードを設け、経験豊富な人材から意欲ある若手層まで、優秀な人材を確保できる仕組みの導入に向けて検討。民間等も参考に、業務水準に見合った給与構造とするとともに、年間を通じた採用活動を行うなど、必要な人材を必要なタイミングで登用できるよう取り組んでいく。

確保したデジタル人材には都庁や区市町村のデジタル化を技術面から牽引していただきたいが、区市町村からは、デジタルの知識やスキルに加え、区市町村の事業や仕組みなど、行政のことも理解してもらえる人材が必要との声があると聞いています。  

Q11 各局や区市町村の技術的サポートを円滑に行っていくためには、GovTech東京のデジタル人材に、行政に関する知識などを教育していくことが重要と考えるが、見解を伺う。

A11(調整担当部長答弁) 専門人材が、行政の現場や制度を理解した上で、デジタルの専門知識やスキルを活かすことができるよう、都では現在、外部から登用している専門人材に対して、地方自治制度などに加え、コンプライアンスに関する研修等を実施。区市町村からも「行政のこともわかる方が望ましい」、「自治体の経験がない人材に対し、行政の仕組みを教育してもらえるとありがたい」といった声をいただいており、GovTech東京においても、区市町村行政を含め理解が進むよう取り組んでいく

デジタルに関する深い知見と行政に関する知識を持ち合わせた人材を育成し、各局や区市町村に頼られる存在となるよう要望しました。

デジタルサービス局とGovTech東京の協働体制について、これまで局単体で担ってきたデジタル化のサポート等の業務を、来年度からは2つの組織による協働体制で担うにあたり、2つの組織を協働させることは、口で言うほど簡単なものではないと考えます。

Q12 そこで、例えば、デジタルサービス局とGovTech東京が近い距離で共に知恵を絞りあえる場を物理的に設けるなど、円滑に協働体制を構築できるような環境整備を進めていくべきと考えるが、見解を伺う。

A12(調整担当部長答弁) GovTech東京は、都庁近隣にオフィスを開設する予定であり、「オープン&フラット」をコンセプトに、デジタルサービス局と協働できる職場環境を整えていく。 具体的には、各局や区市町村等のDXを推進する局と団体の職員が、プロジェクトのフェーズに応じて、同じフロアで顔を合わせながら、議論やサービス開発を行うことのできる場を用意。サービス創出に向けたコラボレーションができるワークスタイルを通じて両者の協働体制を確立し、サービス品質の向上などの成果を生み出していく

常に双方の職員が交わる場所を用意する方向で進んでいることを確認しました。令和4年第3回定例会の総務委員会の総務局の質疑で、テレワークに関して取り上げた際に、向き不向きについて紹介しましたが、改めてここでも紹介し、デジタル化が進んでも、新規性が高い取組みを行う場合は、対面が重要になること、一体的に働くことのできる環境を梃子に協働体制を整えることで、東京のDX推進に向けた取組を牽引してもらいた旨、伝えました。 

都民満足度の高いサービス創出に向けては、行政のことを良く知り、即戦力となり得るデジタル人材がまだまだ不足している。

局長の意思表明

デジタル人材不足の課題を解決するために、行政と民間の間につくる組織としての特徴を活かし、行政では確保が難しい人材採用を進めることが、GovTech東京に求められています。そこで、改めて局長の意思を確認しました。

Q13 GovTech東京が確保した高度専門人材の技術力と、都職員の政策立案能力を掛け合わせて相乗効果を発揮することで、質の高いデジタルサービスを生み出していく必要があるが、局長の見解を伺う。

A13(デジタルサービス局長答弁) 質の高いデジタルサービスを数多く提供していくためには、デジタル人材の確保と育成を、都庁内外で両輪で進めることが重要である。民間から採用する専門人材と、都庁内部で育成するICT職が、デジタルと行政、それぞれの強みを生かして活躍することが鍵。 そこで、ICT職については、東京デジタルアカデミーによる専門知識の習得やスキルアップに加え、職員のキャリア形成に向けたジョブローテーションを来年度から開始。また、GovTech東京では、サービス開発や運用を担うデザインやシステムアーキテクトなど様々な分野の高度専門人材を登用するとともに、研修を工夫するなどして行政の仕組みを早期に理解してもらえるようにする。サービス開発に取り組む当局とGovTech東京の職員が、共に政策を作り上げられるような環境を整備し、相乗効果により、サービス品質の向上やイノベーションを生み出していく。オール東京のDXを推進するため、将来に向けて、都庁のICT職の育成を進め、各局DX推進の中核を担えるようにしていくとともに、GovTech東京の専門人材についても、多くの自治体など公共部門での人材輩出機関となるよう取り組んでいく

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